ACT.4 「DAY.2。サーチ&レスキュー」
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な声を上げたのは新城だった。
真田、木下、大城はすでに武器を取り出し、捜索の体制に入っていた。
それを見て新城もPDWのP90と、ハンドガンのP7を用意し始めた。
「じゃあ、俺と真田、木下で捜索する。大城と新城はキャンプの警備を」
全員が了解、と復唱し、長い夜が始まった。
………………………………………
捜索から40分。山小屋を中心に直径1kmの円周をぐるりと捜索したが、まるっきり手掛かりは見つからない。
「くそっ、どうして…」
「焦るな。必ず見つかる」
真田から冷静になれとのフォローが入るが、自分としては冷静でいられるはずもない。
「とりあえず、一回戻ろう」
真田の提案で全員が詰所に集合した。その中にはSDF以外の生徒もいた。
「長門くん、伊吹ちゃんは?」
長門のクラスの学級委員長で芽衣と仲の良い椎名だった。
「山小屋に行ったきり消えちまったよ。今捜索してる」
長門の代わりに質問に答えたのは真田だった。
「…一般生徒の方で何か変わったことは?」
何とかして動揺している心を押さえつけ、口を開く。
「ええと、そのことなんだけど…」
椎名は何か戸惑っている様子だった。
「その事は俺達が話すよ」
大城だ。
「椎名ちゃんと安達に頼んで女子側のテントを見回りしてもらったんだよ」
安達は大城のクラスの女子生徒だ。
「女子は3人いなくなっていた。男子は2人。伊吹合わせて計6人が失踪。集団でだ」
「集団か…その面子は?」
大城は一瞬言うのを躊躇った。が、意を決したように口を開いた。
「…中学生の時に伊吹に絡んでた奴らだ」
「…それは…不味いな」
真田が苦虫を噛み潰したような顔をする。
「とりあえず捜索範囲を拡大。半径5km内にある小屋を虱潰しに探せ?」
………………………………………
あっという間の出来事だった。
トイレから出た瞬間にスタンガンを首に当てられて気絶。最後に見たのは薄く笑いを顔に浮かべた人達だった。誰かは見ていないが。
目が覚めるとまず見えたのはコンクリートの天井だった。確か下見の時に見たキャンプから3km程離れた廃工場だった筈だ。
手足を動かそうとするが、ロープか何かで縛られているようで全く動かない。口もタオルで縛られ声を出せない。耳に付けていた通信機器も腰のグロックも外れ、かろうじて腕のG-SHOCKと識別帽、A-TACS迷彩を着ている事を感触で確認できた。自分は誘拐されたのか。
「あら、目が覚めたようね」
聞こえたのは女性の声。部屋にただ一つある入口から聞こえたその声には聞き覚えがあった。
ドアが音をたてて開き、先程の声の主が入っ
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