マブラヴ
1063話
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いるのだろう。事実、さり気なく俺を取り囲むように自分達の位置を調整している辺り、慣れた動きなのだから。
恐らく、これまでにも同じような事を何度も繰り返してきた。そう見るべきか。
ともあれ、こんな場所で俺がやるべきことは決まっている。
「消えろ。この女達は、お前達のような低脳……いや、地の底を這いつくばるという意味では底脳が相手に出来るような女じゃない。それとも知的じゃなくて痴的な容貌と表現した方がいいか?」
「んだこらぁっ!」
反応が早い……と言うべきか、俺の言葉が終わるや否や拳を振るう男達。
少し離れた場所からこっちの様子を見ていた他の観光客からは悲鳴が聞こえてきたが、この程度の相手にそこまで派手にする必要もない。
3人が一気に殴り掛かってきたといっても、所詮は素人の生兵法でしかないのだから。
炎獣や魔法といった手段を使わなくても、どうにかするのは難しい話じゃない。
振るわれた拳を回避し、そのまま横を通り抜け様に足を引っ掛ける。
すると当然足を引っ掛けられた3人は鍛えている訳でもないので、あっさり地面へと転がる。
しかも、足を引っ掛けるタイミングを合わせた為に3人が全員同じ場所に、だ。
一番下になった奴がぐえっといった悲鳴を上げているが、運が悪かったと思って諦めて貰おう。
京都でも有力な家って話だし……詠春辺りに頼んで対処して貰うというのもいいかもしれないな。
普通であれば借りになるのかもしれないが、今回の場合は絡まれたのは近衛も入っている。
親馬鹿気味の詠春であれば、相手に対してどんな手段を取るのかは……想像するのも難しくない。
そんな風に思いつつ、今の一瞬の交差で力の差を理解したのか化け物でも見るような目を向けてくる3人を鼻で笑い、餡蜜を食べるために移動するのだった。
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