マブラヴ
1063話
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みたいだし、私達だけでも音羽の滝の水を飲みましょ。縁結びはもうアクセル君以外にはいらないし、学業も高校を卒業した以上はそれ程重要じゃない。そうなると残るのは健康だけね」
「健康……俺も必要か?」
混沌精霊である俺に、通常の意味での病気は縁がない。
あるとすれば、魔法的な意味での病とか、呪術とか……そんな感じか。
だが、そんな俺の言葉に何かを誤解したのか円のジト目が向けられる。
「何よ。アクセル君ってば、私達がいるのに縁結びの水を飲んで、他にも女を囲いたいとか思ってるの? 確かに英雄色を好むって話は良く聞くけど、その辺も大概にしておきなさい。全員が全員私達みたいに物分かりのいい女って訳じゃないんだから、そのうち本気で刺されるわよ?」
「……いや。別にそんなつもりはないんだけどな」
刺されても魔力や気といったものが関係していないような攻撃なら効果はない。そう言おうかと思ったが、もしそれを言えば色々と厳しい突っ込みが来そうで言葉を噤む。
だが、俺の恋人としてまだ数ヶ月だが共に暮らしてきた円にしてみれば、その一瞬の躊躇だけでも俺が何が言いたいのかを理解したのだろう。
思い切り俺の腕に抱きつき、夏の為に動きやすく涼しげなワンピースの胸がグニュリと潰れる感触を伝えてくる。
「全く、私やあやかがいるってのに他の女の事を考えるなんて。色々な意味で失格よ失格。罰として、何か奢って貰おうかな。ほら、清水寺に来る途中で美味しそうな餡蜜を出している店があったし。何気にネットとか本で紹介されている有名なお店らしいわよ」
「あー、餡蜜かぁ。うちも食べたいなぁ」
ふとそんな声が聞こえ、そちらの方へと視線を向けると、そこにいたのはにこにこと朗らかな笑みを浮かべている近衛に、頬を真っ赤に染めている桜咲の姿。
この2人、俺と円の話を聞いてたな。いや、聞いてたのは桜咲だけか?
ただ、近衛辺りは天然でその辺の会話を聞き流していたりはしそうだ。
そんな2人を見て、一度溜息を吐いてから口を開く。
「そうだな、こういう場合は男の俺が奢るってのがセオリーなんだし、行くか」
「え? その、いいんですかアクセルさん。私やこのちゃん、アスナさんまで……」
「別に金に困ってる訳じゃないしな」
「おー、アクセル君お金持ちなんやな」
近衛の言葉に、小さく肩を竦める。
実際、金持ちと言えばシャドウミラーは圧倒的なまでに金持ちだろう。
普通に貿易するのでさえ中継貿易は労せずボロ儲けするのに、シャドウミラーの場合はホワイトスターが他の世界との貿易の中継地点と化してるからな。
どの世界の取引相手にしても、相当な額を落としていっている。
ネギま世界なんかは、麻帆良、雪広財閥、那波重工と、他の世界と比べると規模は小さいが、そ
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