■5話 脱出
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桃子の選択は仕方がない。
ただ、美紅のすることは変わらない。
健太を起こさないように慎重に学ランを脱がして、それを着ることがベストだ。
しかし、健太は深い眠りについているわけではない。
気づかれないように慎重に脱がそうとはしたのだが、上半身を起こさないと学ランを脱がすことはできなかった。
体を動かそうとした瞬間、健太は意識を取り戻した。
目を開けると目の前に半裸の美紅が自分の服を脱がしにかかっているのだ。
「えっ!? 美紅ちゃん、な、何をしてるの?」
その声に健太が起きたことに気づいた美紅は慌てる。
「ち、違うの??」
この体制は誤解されても仕方がない状況だ。
美紅は気が動転した。
「あの、桃子ちゃんが脱がせって……」
その言葉を聞いて健太は驚いて桃子の方を見た。
「えっ!?」
いきなり視線を向けられた桃子は動揺した。
「いやそれは美紅ちゃんの……」
言い訳をしようとしたが健太にはそれより驚く光景があった。
「な、なんでくるみちゃんがピンクのっ!?」
くるみは自分のコスチューム姿を見て気恥ずかしくなった。
スカートは短いし、おへそは出ているし胸も強調されている。
桃子よりも身長の高いくるみはスタイルもよくセクシーさが強調されていた。
「なんだかスースーするなあ……」
くるみはお尻の感触が気になっていた。
それもそのはずだった。くるみは下着をはいていないのだ。
桃子はくるみを気遣ってそれを伝えなかったが、やはり感触に違和感を感じていた。
そこに健太の熱い視線を感じたのだった。
「えっ!? 広野君?」
健太は目を皿のようにくるみのコスチューム姿を見ていた。
「うひょおおっ!!?」
健太は鼻血を出して気絶した。
下から眺めていた健太はくるみのスカートの下が見えていたのだった。
くるみはまいっちんぐポーズをした。
「いや〜ん、広野君のエッチぃ!」
美紅は健太の学生服を取ると急いで着用した。
やはりガ―ディングポイントの姿で建物がなくなるのは困る。
アオイや桃子が一緒ならまだしも、完全に1人だけなのだ。
それは美紅にとってはたまらなく恥ずかしいことだった。
しかし学ランを羽織るとその瞬間にガ―ディングポイントが消失した。
「きゃあつ!? まだボタン締めてないのに!?」
幸いにも健太は何度目かの気絶をしていたので見られることはなかったが、それを気にしている余裕はなかった。
美紅は慌ててボタンを締めた。
早く家に帰って服を着ないと……
学ランなら風でめくれたり、というようなことはほとんどなさそうだが、美紅みたいな女の子が学ランを着ているというだけで、奇異の目で見られてしまう。
そして、その下は何も着ていないのだ。
ジロジロ見られては恥ずかしくてたまらない。
幸いなことに建
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