第二話 ホルンカの木々伐採
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示する。
「クレイ、此方に来い!」
俺は叫ぶと、此方に走ってきたクレイは必死になって叫んでいる。敢えて聞こえない振りをした俺は、クレイが通りすぎたのを切っ掛けに、曲刀を?リトルネペント?達の車線上に真横に構えて力を込める。そして数秒後。
『ギギィッ!?』
曲刀を通りすぎたネペント達は次々に切り裂かれていき、HPを全損していく。ネペント達は共通として、縦から茎に攻撃して切り裂く他、横からの斬撃に弱い。データ通りで助かったと思いながら、俺はクレイの方を見ると。
「……もぅやだかえりたい」
泣きながら地面に座り込んでいた。
パーティープレイ続行中だが、クレイが白旗を上げたために俺は一人黙々と伐採作業を行っていた。パーティーは解散していないため、クレイにも経験値加算がなされるものの、俺の方は疲労が溜まりまくっていた。とは言え、クレイに手伝わせるのも非常に厳しいため、早く終わらせる為にも伐採作業を続ける。しかし、既に小一時間が経過しており、花付きは出現せず、総伐採個数は百を軽く越えている。こういう?リアルラック依存?クエストでは、如何に粘れるかが鍵となる。
「ドリャアッ!!」
何百回目の叫びと共に、?リトルネペント?を切り裂くと、俺の聴覚に軽やかなファンファーレが響き、金色の光が体を包む。俗に言うレベルアップだ。百を軽く越えている?リトルネペント?を伐採していれば、嫌と言うほど経験値が溜まり、レベルアップするのも当然と思えるようになる。
ともあれ、既に規定のレベル4まで上がっているので、火力は上がっている。とは言え、ステータスタブは一切開かずに討伐しているため、未だレベル2火力のままなのだが。
と、するとクレイが言う。
「クウトー、大丈夫ー?」
「平気だ。まだ無理だったら参加しなくていいぞ」
「ううん、此処まで長い時間見てたら平気になってきたから。行こう?」
「よし、行くか」
曲刀を構え直し、再湧出したネペント狩りを始めた。
十五分程立つと、クレイもかなり立ち回りが変わり、ヒットアンドアウェイが上手くなってきていた。俺も俺で慣れが必要だったこの世界に対応できてきたらしく、自分がしたいと思う行動が出来る様になっている。
そして遂に。
「クウト!」
クレイが叫ぶと、背後にモンスターの湧出が確認できる。?乱獲?で経験値は相当加算されて二人とも既に5。周りが見たならばβテスターに間違えられるだろう。それは置いとくとして、敵対していたネペントを葬り、背後を向くと、?花付き?が出現していた。
「?花付き?!」
クレイがとびかかろうとしたとき、俺はクレイの腕を掴む。
「待て、?実付き?も居んぞ」
木々に隠れていて見にくいが、ネペントの影が存在していた。気付けたのはスロットに何気なく入れて熟練度が上がった索敵スキ
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