デュエルアカデミア編
episode1 ーRe:startー
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「はぁ〜……、遂に今日からか」
ベッドへと寝そべりながら、ため息を吐く。
橘 楓さんにデュエルアカデミアへの転入を薦められた日から早くもニ週間が経っていた。その間に以前通っていた学校を辞めたり、入学等の手続きを済ませたり、必要な備品を揃えたりと楓さん達に協力してもらい、急ピッチに作業を進めた。
特に新しいデッキの作製は大変だった。
楓さん曰く、プロデュエリスト"レンカ"として戦う時用と、通常時ではデッキを分けて欲しいとの事。そもそも、私がプロである事は一部の人間を除き、秘密らしい。
最上級の連続召喚による数と力の暴力に慣れてしまっていた為、中々しっくりくる物が出来ず、それが完成したのは、昨夜だったりする。
それにペガサスさんから山のように贈られてきたカードは全て確認しておらず、軽く百枚を超えたカード達は目を通すだけでも大変なのだ。
その中にはやはり"チューナー"と名付けられたカードも含まれている。
「…………」
そして、それらとは別のペガサスさんと会ったあの日、帰り際に渡された二枚のカードを寝転びながら眺める。
一枚はレッドアイズと同じ、"アイズ"と名付けられたドラゴン。
そして、もう一枚は、白一色のカード。通常ならば絵柄が描かれている部分は疎か、枠もテキストの部分まで白色。
印刷ミスか何かですか?と言って見れば、酷く真面目な表情で
ーーそのカードには、強大な力が封印されてイマース。貴女はその封印を解く事が出来る、と実際にデュエルを通して実感したのデース。その力は必ず貴女を護りマース。
力の宿ったカード、そして私はその力を解放させられると。
ただのデュエリストである私にそんな特別な力があるかどうかはわからない。
ーーBut、これだけは覚えといてくださーい。
ーー強大な力は正しい使い方をすれば、自身やお仲間を護り救う事が出来ます。しかし、使い方を間違えば、傷つけ、破壊し、最後には自身の破滅のみが待ってイマース。
ーーくれぐれも、注意してください
ペガサスさんの去り際に言った言葉は今でもはっきりと覚えている。
「…………力か」
天井を見上げたまま呟く。
あの人はデュエリストの"強さ"と言う意味で言ったのではないと分かる。けど、それが実際にはどんな物で何を意味するかはピンと来ない。
考え過ぎで目眩がしてきた所にちょうどノックと共にお母さんが部屋に入ってくる。
「準備出来たの〜?って、あら似合ってるじゃない?」
「そ、そうかな……?」
部屋へ入り、私の事を見つけるなり目を輝かせるお母さん。
先日、楓さんに着ておくようにと言われたデュエルアカデミアの制服についての感想だと思うが、この制服、中々露出が多い。
青と白を基調し
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