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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第148話 彼女の刃
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たのかも、不明であり、そしてそのウィルスを消去する事が出来たのは、これも同じく誰が作ったのか判らないアンチウィルスソフトフェア、通称《ワクチン》によって、復旧する事が出来たのだ。全てを破壊するそのウィルスは すぐさま解析と対策をされたが、ワクチンはそのウィルスソフトの全てを消去した為、痕跡が全く残らず解析する事ができなかった。ワクチン側もそれは同じであり、一度使命を果たしたら、まるで意志があるかの様に、自動で消去をしていたのだ。
何か凶悪犯罪に使われる可能性があると、警戒していた警察や企業だったが、その後は何も無かった。数年がたち、科学者達は何処かのイカれたハッカーが遊びで仕掛け、成功して満足してしまった。と結論をつけていた。勿論その後も警戒はしていたが、あの事件以来ネットワーク上ではまるで見なくなったのだ。
そして、あの兵器の標的になったのは、今回のこの研究の背骨になっていた会社である。
そんな彼等にとって、悪魔的破壊兵器を突きつけられている。この手の仕事に携わる者ならば、誰でも恐怖を持つだろう。全てのデータを破壊してしまうんだから。
「……安心しろよ。壊すのはお前たちの研究だけだ」
「っ!!」
隼人の眼には、憎しみもあり、そして決意もあり、……何より達成すると言った安堵感も出ていた。
「今度は逃がさない。逃がす訳にはいかない」
あの世界での剣の代わりに隼人が構えたものはモバイルだった。絶対的な破壊力を秘めた最強武器で、悪魔に斬りかかったのだ。
「ぁぁぁああああ!!!!」
須郷は、立ち上がれず、まるで幼児の様にその場から、手を伸ばしていた。
もう、『やめてくれ!』という言葉すら言えない。
ただ、見えるのは、隼人がOKボタンを入力した時から動いている %のカウンター表示。
10、15、40、60……と、どんどん伸びていく。
数字が増える度に須郷の身体は震えていく。
あの研究が自分の全てだと言っていいモノだからだ。例え、この国に居られなくても、外国側からは喉から手が出る程に欲しい代物であり、それさえあれば、神になれると本気で信じていたのだ。
「ああ、あああ、ああああああ!!」
首を左右に振り、顔面は涙と鼻水で覆われる。
「……終わりだ。……消えろ!!」
「あっ……!」
隼人がそう言った瞬間……、ゲージは100%まで上がった。
そして、暫くしての事、だった。突然、着信らしき音が辺に木霊したのだ。
「あ……ぁ………」
震える手で、ぎこちない動作で、その着信の発生源を探す為に、服をまさぐる。そして、漸く見つけたそれを、手に取り、おもむろに指で通
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