マブラヴ
1062話
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思わずといった様子で叫び、次の瞬間には再び神楽坂の視線が俺の方へと向けられる。
「……これが、アクセルの感染力なの? 何て感染力が強い……バイオハザードもいいところよ」
そう告げながら俺の方を畏怖に満ちた視線で見てくる神楽坂だが……
「ちょぉっと、アスナさん? 私は別に変態じゃないですわよ?」
「何よ、いいんちょ。今の話を聞いて、どこをどう理解すれば変態じゃないって話になると思ってるの?」
「ムキーッ! アスナさんこそ、高畑先生にフラれて以来男の人に縁がないからって、妬むのを止めて下さいます!?」
「……いいんちょ。あんた、言ってはいけない事を言ったわね……」
そう告げる神楽坂の目は、間違いなく先程よりも据わっている。
超包子に神楽坂目当ての客が来るように、それなり以上にモテるのは間違いないんだが、神楽坂の場合は趣味がなぁ……
超包子に来るのは当然若い客が多い。中には本気で神楽坂に惚れているような者もいるんだが、肝心の神楽坂の趣味が年上趣味……それも1歳や2歳とかじゃなくて、20歳、30歳も年上趣味なのだ。
その辺を思えば、神楽坂の春はいつになる事やら。
いつものように喧嘩をしている……というか、じゃれ合っている2人を見ながら円の方へと視線を向けて口を開く。
「円、お前の一言のせいでこんな結果になったんだが……何をしたかったんだ?」
「あれ? おかしいわね。アスナの性格なら……いや、けど、ツンデレ? まさか、アスナが? いえ、元々その要素は……あ、ごめんアクセル君。ちょっと計算違いだった」
何か意味不明なことを呟きながらの言葉だったが、既に自分の言葉で納得した何かを得たのだろう。何かを誤魔化すような笑みを浮かべて頭を下げてくる。
「ごめん、ちょっと私の計算違いだったみたい。アクセル君の事だから、もうそこまで進んでると思ってたんだけど……」
「は? 俺がどうかしたのか?」
「ま、その辺はいずれ分かるわよ。それより、そろそろあの2人を止めた方がいいかも」
円の視線の先では、あやかと神楽坂の2人が揃ってパクティオーカードを出し、いつでもアーティファクトを召喚できる状態になっている。
その様子に、溜息を吐きながら俺は2人の方へと近寄っていくのだった。
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