第四十二話 決勝戦その十五
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「言われてるんだ」
「そうなのね」
「本当にね、さもないとね」
それこそだった、こうしたことを忘れると。
「あまりいい人にはならないからね」
「本当にそうよね」
「いや、気をつけないとね」
「そうだね、そうしたことは」
僕も詩織さんの言葉に頷いた、そして。
ここでだ、井上さんが皆に言って来た。
「明日は皆アパートにいるとのことだが」
「何かあったんですか?」
「一つ提案がある」
生真面目な感じでだ、僕に言って来た。
「夏のはじまりだ、朝早く起きてだ」
「早起きをして」
「大掃除をしないか」
こう僕達に提案してきた。
「明日はな」
「大掃除ですか」
「そうだ、実は前から考えていたのだが」
「ううん、何でまた」
「八条荘がアパートになってから大掃除はしたか」
「毎日お掃除はしていますが」
畑中さんが井上さんに答えた。
「私共で」
「そうなのですか」
「はい、ですがそれでもですね」
「そうです、大掃除はどうかと思ったのですが」
「いいと思います」
毎日お掃除をしていてもとだ、畑中さんは井上さんに答えた。
「それも」
「お掃除をすること自体がですね」
「掃除にし過ぎるということはありません」
「奇麗にすればする程ですね」
「いいものです」
だからだというのだ。
「よいかと」
「それでは」
井上さんは畑中さんの言葉も受けた、そしてだった。
そのうえでだ、僕達にあらためて言った。
「ではいいか、自由参加だが」
「このアパート全体をお掃除するんですよね」
「そうだ、各自の部屋もな」
「朝早く起きて」
「朝食を食べてだ」
そしてというのだ。
「お昼御飯までに終わるということでどうだ」
午前中の涼しいうちにしようというのだ。
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