暁 〜小説投稿サイト〜
ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第42話 運命の時へ…
[1/4]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
猫目先生と燦のやり取りを見て、そして燦の笑顔を見ていたジャックは、心から笑う事が出来た。燦の笑顔を見る事が出来て、良かった、と、そんな風に考えていた。
燦は元々人見知りをしてしまう性格だったのだ。
いや……信じられない…といったほうが良いかもしれない。他人のことが…だ。ジャックとの出会いで、良くなってきたが……、まだまだ、不安はあった。だが うれしい事に思ったより早く、学園の先生と打ち解けていた。
『御子神…』
そして、ジャックは御子神に話しかけた。
「ん? 何だ?」
神妙な顔つきのジャックに不安を抱きながら聞きかえした。
『……くれぐれも燦をよろしく頼む。 あの子は俺にとって……もう特別な存在だから』
ジャックは、御子神に自分の思いを伝えた。彼女と出会い、そしてほんの少しの期間だけど、一緒に暮らしてきて思い募らせた事を。
その言葉を、そしてその顔を、黙ってみていた御子神は。
「……やはり お前はアカーシャと同じだな」
何かを確信したように御子神が語った。
『……え?』
ジャックは、御子神が言う 《アカーシャと同じ》その意味がいまいち理解する事が出来なかった。
「お前は… お前の最大の武器でもあり、弱点でもあるのは 《優しさ》だ。 それは、アカーシャと同じでな。 時には非情にならなければならない部分は必ずある。そして、優しさだけでは何も変わらないと思っていたが。 その優しさがいずれこの世界を変える事に最も重要なこと…なのかもしれんな」
ジャックにそう伝えた。
大きな力を持つ者が多くいるのが妖だ。故に、その強さ故に 欠落しかけているのが、その優しさと言う部分だった。
ジャックは、理解しているつもりだった。
『ふふ……、 そうかもしれないな。 ……だが 俺はその感情は絶対に手放さないよ。 優しさ、情、それらの感情は墓場まで持っていくつもりだ。一番大切な物だから』
その問いに俺は肯定する。優しさだけでは何も変わらない。それは事実だ。だけど、その気持ちがなければ、相手を想う気持ちがなければ、互いに歩み寄れたりはしないだろう。
ジャックは、そう言うと御子神の前にたった。
『……すまない御子神。 1つ、頼まれてくれないか?』
「ん? どうした」
ジャックは御子神が返事をした後、手に力を入れ、ぎゅっと拳を握りこんだ。それと同時に、拳が光る。様々な色に輝いたかと思えば、次第に消失していき……、ジャックがゆっくりと手を開いたそこには、小さな宝石の様な物が手の中にあった。
「……これは?」
『これは、俺の魔力で作った石だよ。オレの力が込められている。……後で、この石を燦に渡してやってくれ。俺の替わ
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ