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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第146話 2人の勇者
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!! 何をっ……!」
キリトが、懸命に叫ぶが須郷は目も呉れずに鼻歌交じりに、上空から現れたもう1つの大きめリングを手にとった。そして、アスナの首に掛ける。それは首輪。
人間としての尊厳を奪う為に須郷がしかけたのだ。
「小道具は色々と用意してあるんだがね。まずはこの辺から行こうか? アスナ君?」
所有者の証を刻まれたかの様だ。
『君は僕の所有物だ』その首輪をしている間中、須郷が耳元でそう囁いているかの様な感覚に苛まれる。
アスナは、小刻みに震えたが、直ぐにそれを止めた。
自分が、苦しめば、表情に 身体にそれを出せば、キリトが悲しむと言う事が判っているからだ。だからこそ、須郷には侮蔑の表情だけを送った。が、須郷はそれをも待っていた様であり。
「いいねぇ、やっぱりNPCの女じゃその顔は出来ないよね〜」
「っ!」
アスナは、更に須郷を睨みつけると、俯いてきつく瞼を閉じた。至近距離で見せられる須郷の顔に、表情に、言動に耐えかねて。
そんなアスナに、須郷は、喉の奥でククッと音を鳴らしながら笑うと ゆっくりと歩いてアスナの後ろに回った。その栗色の長い髪を人房手に取り、鼻に当てて大きく息を吸い込む。
「うーん。いい香りだ。現実のアスナ君の香りを再現するのに、苦労したんだよ? 病室に解析機まで持ち込んだ努力を評価して欲しいねぇ? まぁ、もっとも その努力のおかげもあって、レイナ君の事もここに招待出来る様になったんだがねぇ?」
「っっ!!」
アスナは、耐え難い苦しみを味わいながら、目も必死に閉じていた。だが、その須郷の言葉を聞いて、目をかっと見開かせていた。
病室での出来事。
見ていた訳ではないし、見れる筈もない。だけどそれが、鮮明に頭の中で映し出されたのだ。
須郷が、自分の傍で、何かをしている所に、おそらく玲奈が……妹がやってきたんだろう。そして、玲奈自身も須郷の事を快く思っていないのはよく知っている。だから、その行動を問い詰めたんだろう。……そして、この世界に攫われてしまった。
玲奈は抗ったんだと思う。でも、おそらく自分を人質にして……何もさせなかったんだ。
「こ、この……っ! 人でなし……っ!!」
「ふふふ、言っただろう? 僕は人ではない。神なのだよ? アスナ君。くくく、なんでも思うがまま、なのさ……! ふふ、グラビドンがあのガキを始末したら、アスナ君とレイナ君の2人で愉しむと言うのも最高だとは思わないか? 両手に花とはこの事だ。僕にこそ相応しい!」
須郷は、今も映像の中で吊るされている彼女を見ながらそう言う。
「や、やめろ……! 須郷ッ!!!」
耐え難い怒りが、キリトの全身を貫く。怒りが炎となって、身体中に駆け巡る。それは、ま
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