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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第143話 闇との邂逅・開かれた記憶
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…オレは、オレ達は、一緒になって喜んでいた筈だ。
「あの連中もそうだ。全てはお前のせいだ。隼人。……何もかも中途半端なお前が全てを招いたんだよ。お前が作り上げたモノのせいで、あいつらは真の意味で助からない。ここから出られるとしたら、別人になってしかないな」
「っ!!」
途端に泣き顔になってしまったのはリュウキだ。この世界で、あの世界ですら見せた事のない表情。
「は……」
それを見た瞬間、再び狭山の表情が変わった。口元に手を当て、朗らかに、狂乱の笑みをあげる。
「ははははは!!! そう、その表情! その表情だ! それが見たかったんぞ! はやとぉぉぉ!!!」
ずしぃぃぃぃ!!!
身体を縫い付けられている力が更に一段階増した。ミシミシ……とアバターの全身の骨に亀裂が入ってるかの様な、鈍く嫌な音がする。
「徐々に潰してやろう!! ははははは!!! 仲間達が殺られゆく姿を、苦しめられていく様を見ながら、絶望のままにな!!」
そう言い、指を振りウインドウを呼び出した。管理者のみが扱うことが出来るウインドウ。
「ペインアブソーバーも徐々に下げてやる。最高値に達すれば、現実世界にも影響が程のモノになるんだ。……楽しみだろ?それに、お前はアミュスフィアを使っている様だが、安心しろ。ここはVR世界の中でも更に隔離された世界。不正侵入した悪意あるプログラムやユーザーを捉えて逃がさない為のプログラムも組み込んでいる。アミュスフィアの安全装置でも、逃げる事は叶わないぞ。はははは!!」
ある一定の心拍数、血圧が上がり、身体に影響がある程にまで行く手前で、アミュスフィアの安全装置が働き、強制ログアウト措置に入る。……が、狭山が言う様に、侵入したハッカー等の者達を逃がさない様なプロテクトを組み込んであれば、強制ログアウトで逃げる事は出来ないのだ。
現に、精神に多大なるダメージをおってしまっているリュウキがログアウトにならないのがいい証拠だった。
――……僕は、何も、誰も、守れない。あの時の様に……最後には失ってしまう。全てを。
自分がずっと1人だったのは何故か。裏切られた経験があるからもある。だが、それ以上に……失う事が怖かったから。サニーの様に。失うことが何よりも怖かったから。
――……なんで、なんて、無力なんだ……。そう、何も出来ないんだ。僕は、誰1人助けられない。キリトも、アスナも……そして……
リュウキの中で、名が浮かび上がる。浮かび上がりかける。あの人の名前が。
『……そんな事、無い』
その時、だ。声が……再びあの声が響いてきた。愛しい人の声が……。
『だって、リュウキ君は……私を、皆を、助けて
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