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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第142話 世界の核心まで
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くことは諦めた。
(……たまには格好良いって一度くらいは思われたいから)
レコンの中で、何処かにそんな仄かな想いがあったのかもしれない。見る見るうちに、レコンの身体が深い紫色のエフェクト光が包み込んだ。
「っ……!?」
それが、風の系譜の魔法を得意とするシルフの魔法ではなく、闇属性の魔法の輝きであることに気づくのは一瞬だった。詠唱の長さ、そしてその魔方陣の大きさ、それらから、その魔法がかなりの高位の魔法だと言う事はわかるが、あまり目にする機会の無い闇魔法だ。一体どんな効果があるのか検討もつかなかった。
(感謝するよ……リタっ!)
詠唱を続けながら、頭の中の彼女に礼を言うレコン。この魔法は、洒落で教えてもらえたもの。……何度もリーファに助けられたから、何か強力な魔法を教えてもらおうと思って彼女に師事した。
『あんたに出来る根性があれば……って言いたいけど、コレを遣う様な場面は滅多に無いって思うわ。……ゲームって言っても費やす時間は、無限じゃないんだし。禁呪とはよく言ったものよ。……代償がえげつなさすぎる』
リタもそう言って笑っていた。彼女もこの魔法は使った事はないし、これからも遣う事の無い魔法だから。当のレコンも、これを教えてもらおうとなんて思ってもなかったし、使うつもりも全然なかった。
……リタが言うこの魔法が禁呪と呼ばれる所以。それは……。
ごおおおおおおおおおおっ!!!!!!
凄まじいエフェクト音を放ちながら、魔方陣がいくつかの軸を作り回転を繰り返す。その回転の速度が加速し、みるみる内に巨大化。強大な魔法に注目を集めた敵たちも群がってきたその瞬間。
ずがあああああああああああっ!!!!!
凄まじい威力の大爆発が起こった。
それは、リュウキの使うあの隕石をはるかに凌駕し、無限にすら思えていたガーディアンの群れ、壁に文字通り風穴を開けたのだ。
「――自爆魔法っ!?」
レコンが巨大な球体状の塊になり、爆散した所で、リーファはあの魔法の正体を悟った。リーファも、彼女から聞いた事があったから。
「そんな……、あれは、あれは相当な
死亡罰則
(
デスペナ
)
の筈なのに……、あんた、ホント馬鹿だよっ!!」
リーファの叫びが、リメインライトと化したレコンの下にまで届いていた。……この魔法が禁呪と言える所以はそのリーファの言った言葉の中にあった。威力は確かに凶悪極まりない、リュウキが使う新種の魔法も含めた全魔法中の中でも間違いなくNo.1の破壊力だろう。
だが、それを使う為の条件、それは消費するMPの代わりの代償が経験値と熟練度を失う。
――……人はたかがゲームの経験値だ、と言うだろう。
だが、その為にレコンがこのゲームに費やして
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