暁 〜小説投稿サイト〜
覇王と修羅王
インターミドルに向けて
二十三話
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た。
 先を見ると、ノーヴェの姿も見える。どうやらラストスパートをかけたらしい。
 そして程なく、リオ、ほぼ同着でヴィヴィオ、最後にコロナ、の順でゴールを切っていた。

「これってクールダウンじゃなかったか?」
「ヴィヴィオさん達ですから……負けん気が出たのでしょう」
「それでヒートアップしてちゃ意味ねぇーだろ」

 ゴールになっていたノーヴェが、アレクの気持ちを表すように溜息を吐いていた。
 おそらく何度も繰り返されてきたのだろう。勝敗で騒いでいるヴィヴィオ達に呆れた視線を送るだけだった。

「……純粋なんでしょう、ヴィヴィオさん達は」

 アインハルトが答えると、ヴィヴィオ達の一悶着は終わり、待ちきれないのか此方を促すように手を振っていた。
 それも応えたくなるような笑顔だった為、アインハルトの足も自然と早まっていた。

 だがアレクはペースを変えず、そのままで、アインハルトがゴールしたあたりでポツリと呟く。


「ほんと……純粋過ぎて眩しーわ」

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