インターミドルに向けて
二十三話
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はアインハルトのみ。アレクは頬杖をついたまま思惑中、といったところだった。
「アレクは気に入らないか?」
「ん〜……気に入らないってんじゃないんすけど……」
「……けど、なんだ?」
「けど……やるとしたらどんなタイプのお相手で?」
「……相手の都合もあるから絶対じゃないけどスパー相手は武器を使う選手、クロスからロングまで幅広く戦える選手を考えてる」
アレクは勿論の事、ここに居る者は皆初参加である。インターミドルは実践に限りなく近い魔法戦競技と言われるがルールがあり、普段と勝手も幾らか違うだろう。特にライフポイントを使用して、制限時間内に、という部分が。
なのでその経験者がスパー相手ならば、1ラウンド内での試合運び、制限時間を体感できるなど、ルールを駆使した戦いで解消できる部分もあるだろう。
勿論戦闘技術の向上も含まれるが、インターミドルを意識させた戦いをさせる、というのがノーヴェの考えだ。ルール把握を怠りそうなアレクには、特に。
だが、当のアレクはいまいち納得がいかない様に見える。
「何か不満があるのか?」
「不満って訳じゃねーんすけど……絶対必要かな〜? と」
「……言いたい事はハッキリ言え。怒らないから言ってみろ」
「うぃ。じゃ、お言葉に甘えて。……別途で超強い人知ってるんで俺は要らねーと思ってまする!」
「……」
「……ダメっすか?」
首を傾げるアレクに、ノーヴェは肯定も否定もできなかった。超強い人、というのがどの程度か分からないというのもある。
それとは別に、言い分にも一理ある……あってしまった。
他を毛にもかけぬ強さがあればルールなんぞそので勝てて行ってしまう、というケースも稀にあるのだ。実際に、14歳という若さで次元世界最強となった女子選手がいる。彼女は純粋に強く、距離を選ばず戦える――勿論ルールは把握している――のだ。もし、そのような人がスパー相手ならば、これ以上の相手はいないだろう。
いや、もしかすると、その人が本人かもしれない。人知れず八神はやてという大物とアレクは顔見知りだったのだ、今回もまさか……があるかもしれない。
ただ、本人だった場合、アレク以外は夢の希望もなくなってしまう。スパーで勝てず試合でも勝てず、なんてものは避けたいし、初参加なのだから夢くらいは持たせてあげたい。
ノーヴェは遠まわしに確認してみる事にした。
「……アレク、その人は、どのくらい強いんだ?」
「ん〜……たぶん最強?」
――――大当たり、な気がした。
◆ ◇ ◆
「なぁ〜んでダメなんだ?」
クールダウンのジョギング中、解せぬ、とアレクは首を傾げていた。
続く質問に、殴られて空飛んだ、地
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