暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico31-A乙女の恋路を邪魔する奴は首チョンパ?
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とか、「坊主、イリスちゃんを泣かしたら容赦しねぇぞ」って、わたしとルシルに温かな声を掛けてくれる。

「いや、俺は――」

「一応、わたしの旦那様候補なの?」

将来の夫って表現は控える。ホントはすごく言いたいけどね、しかも大声で。周囲の人から感性が起きる。幸せに!っていうお祝いの言葉がたくさん。祝福してもらえるほどにわたしはみんなに愛されてるって、改めて自覚できる。だから叶えたい。ルシルと夫婦になるって夢。

(はやてには悪いけど、わたしは諦めない)

勝たせてもらうからね、はやて。

「あっ。ねぇ、ルシル。ちょっとお腹空いてこない?」

「ん? あぁ、そう言えば・・・」

「じゃあさ。カリーヴルスト食べようよ! ベルカ文化定番のファストフードだよ」

「カリーヴルスト・・・、カレーソーセージか」

ちょうど近くにファストフードのスタンドを発見。小さい頃、うちの双子メイドのルーツィアとルーツィエと一緒に食べに来たことが何度もある。懐かしい。ヴルスト――ソーセージを焼く香りがもう堪らない。ルシルも「いいな。食べて行こう」って賛成してくれた。早速お店へゴー。店主のおじさんはわたしを見て「おお! 久しぶりだね、イリスちゃん!」笑顔を浮かべてくれた。

「おじさん! カリーヴルスト2つ!」

「あいよ! そっちの・・・お嬢さん?」

「坊主ですね、生物学上では」

「ほら、やっぱり間違えられた〜♪」

「ほっとけ」

膨れるルシルを指差して笑う。店主のおじさんは「悪いな、坊主! ヴルストとポテトをサービスしておくよ!」トレイに乗せられるカリーヴルストとフライドポテト。普通のソーセージとポテト量の1.5倍増。割り勘(どっちが払うか揉めたから)でお金を払って、トレイを持ってテラス席(しか無いけど)へ。

「「いただきます!」」

カリーヴルストは名前の通りカレーソーセージで、ソーセージにカレーパウダーとケチャップを掛けただけって言う単純なモノなんだけど、これがまた美味しい。フォークでソーセージを突き刺してパクッ。

「ん〜〜〜〜♪ 美味し〜い〜♪ おじさーん、美味しい!」

「うん。美味い! とても美味しいです!」

「そいつは良かった!」

ガッハッハ、って大笑いするおじさん。今度はなのは達も連れて来よう。きっとなのは達も喜んでくれるはず。みんなでわいわいしてる様を想像するだけで楽しい。鼻歌交じりでポテトを食べてると・・・

「ほら、シャル。あーん、だ」

「っ!!!???」

わたしは自分の目と耳と、そして頭を疑った。信じれない。あのルシルが、あの堅物のルシルが、あーん、だなんて。幻視? 幻聴? 幻想? けど目の前のルシルは確かにソーセージ1つをわたしに向けて差し出
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