二十六話:呪いと日常
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っそりと魔女っ娘の様子を伺うとヴィヴィオちゃんが必死に説得を行っていた。
「もしよければお話をさせてくれませんか?」
「必要はない。最初の魔女クロゼルグはずっとあなた達の先祖を恨んできた。馴れ合うつもりなんてない」
箒を突きつけて怒りの表情で告げる魔女っ娘にジークとアインハルトちゃんが気まずげな表情を見せる。
魔女っ娘の顔は確かに怒りで満ちているが……どこか泣きだしそうにも見える。
それが分かっているのかヴィヴィオちゃんは決して引かない。
「私は話を聞きたいですよ」
「―――箒星」
だが、返事は冷たい物だった。眼前からロケットのように撃ちだされる箒。
思わず悲惨な光景を思い浮かべ目を瞑ってしまいそうになるがその心配はなかった。
持ち前の目の良さと反射神経を活かし、箒を躱してみせるヴィヴィオちゃん。
「少し、聞いてくださいね」
「これがなのはさん直伝のOHANASHIというやつか……流石はジーザス」
「あの距離で避けた……すごいなぁ」
「ええ」
「でしょ」
発言がスルーされてもへこまない。だって男の子だから。
まあ、何はともあれこれで一件落着な雰囲気になりそうだな。
後はヴィヴィオちゃんが説得すれば―――
『イレイザー・バーストッ!』
突如として魔女っ娘とヴィヴィオちゃんめがけてイレイザーが噴射される。
なんとか二人で避けるヴィヴィオちゃんだったがイレイザーは本棚を粉々に破壊し埃を辺り一面に舞いあげた。
これは……ハリーの技だろうな。何もこんな場面で撃たなくてもなぁ……。
埃の奥から続々と現れるバリアジャケット姿の女性陣に思わずため息が零れる。
決して変身シーンを見逃してことを嘆いているわけではない。
「よおーしっ! ヴィヴィ、そこどけっ!」
「ま、待ってください番長〜っ!」
「そうだぞ、タヌキは損気ってよく言うだろ、ハリー」
「それを言うならタヌキじゃなくて短気だろ!」
的確にツッコミを返しながらも砲撃を撃ち込もうとするハリー。
ハリーを止めないと、無いとは思うがヴィヴィオちゃんまでこんがりと焼かれてしまう。
そんなことになったらなのはさんが悲しむので俺は伝家の宝刀を抜くことにした。
「ガン―――」
「ところで、ハリー。お前、今日は―――白だったな」
「―――フレイムッ!」
「俺を標的にしたぁッ!?」
魔女っ娘に向けて放とうとした腕を強引に捻じ曲げて的確に俺に向けて砲撃を発射してくるハリー。
一瞬が永遠のように感じられ走馬灯が脳裏を駆け抜ける……。
ということはなく予想の範囲内だったので全力で横に飛んで避けることに成功した。
「ちっ……次は殺す、非殺傷で殺す」
「ハリー
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