第十二話 大人or子ども
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れるーーー?
嫌な予感が身体を通るが時既に遅し。
リュウヤは「面白そうに」口を開いた。
「おいおい、人聞きが悪いな。俺はなにもルールにゃ反してねえぜ?」
「はぁ?」
意味不明だと告げる男にリュウヤは殊更マジメぶって答えた。
「獲物を取るのに、順番もクソもあるかっての。女を取るのにルールはない。それがルールだろ?」
「なん……だとっ!?」
「雑魚臭たっぷりのセリフをどうもありがとう。それと、これからしばらくの間、楽しくやるつもりなんで、そろそろ行かせてもらうわ」
グイッとシリカを抱き寄せるリュウヤは歩き出し、肩越しに男を振り返って、
「あ、お兄さん方、無粋なマネはよしておくれよ?」
とセリフを置いてその場を離れた。
唖然とする男たちの視線が痛くて、一刻も早く離れたいがために足早に歩くシリカに、リュウヤも歩幅を合わせる。
ようやくプレイヤーたちの姿が見えなくなったところで、シリカはリュウヤに詰め寄った。
「な、なんであんなこと言うんですかっ!完全に誤解されちゃいましたよ、あれ!」
「ん?なにもおかしなこと言ってないだろ?シリカ誘ったの俺だし、これから一晩楽しく食事をするつもりだし、そんな時にあんなヤツらが入ってきてもらっちゃシラけるし」
ウソはついてないだろ、と言うリュウヤだが、シリカは分かった。リュウヤはとぼけている。
「言い方が悪いんですっ。あんな言い方しなくても……その、一晩やるとか、なんとか……」
勢いある責め口調だったのが、段々と内容に触れるにつれ声が細くなっていき、顔も熱くなるのが感じられる。
徐々に下がっていく頭を、リュウヤは優しく上げて、
「どうした?顔真っ赤だぞ?」
「リュウヤさんのせいですっ!」
「俺?なんかしたっけかな〜?」
「もうっ、知りません!」
ぷい、と顔を背けたシリカ。その頬は紅潮しきっていて、怒られているというより照れの裏返しのように見える。
リュウヤはその様子に笑いながらシリカの頭をポンポンと叩いた。
「すまんすまん、ちょっと調子に乗りすぎた。けど、あそこまでしないとあいつらしつこいだろうし、シリカもそういうの嫌なんだろ?」
「えっ……?」
「大人からああいう寄ってこられ方するのに怖がってしまうのは分かる。ま、アレでちったぁ大人しくなってくれるんじゃねえかな」
まるでシリカの、若干の男性恐怖症を知っていたかのように話すリュウヤに驚きを隠せない。
一言もそんなこと言ってないのに。
「あの、なんで……」
「ま、そんなことはさておき、行こうぜ。どっか連れてってくれるんだろ?」
「は、はい。えっとーーーそこの宿屋にあるチーズケーキが美味しいんですよ!」
「
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