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ソードアート・オンライン 瑠璃色を持つ者たち
第十二話 大人or子ども
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ーシェ》の街並みを歩いていた。

時刻は陽が沈みきって夜の帳が下りる頃。
街には夜型プレイヤーたちがダンジョンに向かう姿と、昼間に冒険を終えたプレイヤーたちが酒場で盛り上がる姿と、対照的な人影が行き交っていた。

中層プレイヤーたちの主戦場ともなっているこの層では他の層に比べて人が多い。おそらく一番ではないかとシリカは思っている。

賑わう人々や、レンガで造られた建造物を物珍しそうに眺めているリュウヤ。いつもはこんなところに来ないのだろうかと考えるが、聞きはしなかった。

そんな中、二人で歩いていると、待っていたと言わんばかりに駆け寄ってくるプレイヤーが数人。知り合いの人たちだ。
シリカがパーティーから抜けた話を聞きつけ、早くも勧誘に来たらしい。

「ご、ごめんなさい……お話はありがたいんですけど……」

なるべく嫌味な受け答えにならないよう言葉を慎重に選びつつ、頭を下げながら断っていく。
そして、シリカたちのやり取りをどこか含みのある視線を送っているリュウヤを見やり、

「しばらくこの人とパーティー組むことになったので……」

そりゃないよー、と口々に言う勧誘者たちの目はシリカの傍に立つリュウヤに向けられる。

無理もない。パーティーを組むといった男は一切の防具をつけていない。しかもタンクトップにズボンのみ。加えて武器もどこにも見当たらない。これではシリカの言がウソと思えてしまうだろう。

元々、出会った時から武器を見ていないシリカだが、防具に関しては知っていることがある。
彼は圏内に着いた途端、身につけていた物を全てストレージに入れたのだ。
不思議に思って聞いてみると、

「戦闘用の格好してっと息苦しいんだよな〜」

そんなにたいした意味はないと言う。
それを聞いた時は変わった人だな、と思っただけだが、今更になって身につけておいて欲しいと思い始める。

とはいえ、身につけていたのは青いパーカーと龍を象ったようなピアスに、二つのリングが通されたネックレス。

どちらにしろこの人はナメられるのだろうなと思うとなんだか嫌な気分になる。
本当はそんな人じゃないんだけどな、とリュウヤの腕前の一端を知るシリカは内心つぶやく。

「おい、あんたーーー」

シリカを特に熱心に勧誘する両手剣使いの男性が一人、リュウヤの前に立ち、睨めつけるような視線を送る。

「見ない顔だけど、こっちは前からこの子を誘ってたんだ。抜けがけはやめてもらいたい。ルールってものがあるだろう」

少し険悪な雰囲気を感じたシリカは黙っているリュウヤの顔を見た。
リュウヤもこちらに気づき、大丈夫だと目で語る。
ホッとしたシリカはしかし、どこか強烈な違和感を感じた。大丈夫だと言う割には、リュウヤの笑みに含みが感じら
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