暁 〜小説投稿サイト〜
色のささやき
二日目、2

[8]前話
母は白い生地の日傘をさした
それがレース刺繍で縁どられていたのを
よく覚えている

小さなハンドバッグを腕に提げて
汗を拭く為のハンカチを握って

木々に埋もれそうな神社の脇に差し掛かった時
あ、と声が出た

『どうしたの?』
立ち留まって母が聞く

神社の境内を通り抜けると橋本への近道なんだ

そう言いかけて
神社で遊ぶものじゃない、と祖母から
常々注意されていたことを思い出した
『何でもない』

母は特に気も留めずさっさと歩き出した
[8]前話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ