拝啓義母様。日本にきたのはルカ君の叔母様でした。
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王は笑顔を浮かべ
「はい。我が父と母に誓って」
しっかりと頷いてくださった。
「それでは草薙様、セフィーネ様。これより霊視を始めます」
ひかりさんのお姉さん、万里谷祐理さんの託宣が始まった。
エリカさんからの依頼を受けて日本に来るまつろわぬ神の特定をするためだ。
今、彼女の手にはゴルゴネイオンと草薙の手が握られている。草薙さんの手を取るのはなんでも彼がイタリアの地でかの神と遭遇したことがあるからだそうでその時の感覚が託宣に役立つとか。
さていったい何がくるのか。
見る者全てを石に変えた蛇髪の妖女、メドゥサか。
その首を跳ねた神代の英雄、ペルセウスか。
「ルカ君。誰が来てると思う? メドゥサかなペルセウスかな?」
僕にだけ聴こえるように、後ろに控えていたひかりさんが耳元で小さく囁いてくる。
「いや、もしかしてかもしれませんがもっと上位の神各かもしれません」
ぼくはというとおおよその当たりをつけていた。
「夜・・・夜の瞳と、銀の髪を持つ幼き女神。いえ、幼いのではなく、その女神は位と齢を剥奪された・・・故に小さく・・・故にまつろわずーーー」
彼女にはおそらくあの女神の姿を捉えていることだろう。
まるで千里眼のように、呟く女神の特徴に草薙さんはは驚きを隠せないでいる。
どうやら草薙さんが遭遇した女神と祐理お姉さんが霊視している女神、そして僕が予想している女神は一緒のようだ。
「その女神、まつろわぬ神霊の御名はーーーえぇっ!?」
彼女は不意に目を開いて絶句した。
そのの反応に互いに目配せし合う草薙さんにエリカさん。
「どうやら見えたようね、どうだった? もしかして、あなたも知っている女神様だとか?」
「え、ええ・・・。でもこれは何かの間違いだと思います。この女神はゴルゴンーーー邪神の敵のはずです。わたしのような者でさえ知っていんですから」
「日本の巫女でさえ知るほどのビックネーム。で、その神は?」
問うエリカさんの表情には先程のような弱々しさない。
「その女神は天空神の娘にして、頂の十二神の一角。智慧と戦いの女神ですね?」
「はい。かの女神の名はアテナ。草薙さんが遭遇し、日本に到来したという女神の御名はおそらくアテナのはずです」
信じられませんがと云う彼女に、厄介なと頭を掻く草薙さん。
頭の中で戦略を練っているだろうエリカさん。
「ルカ君」
そんな中、僕はひかりさんに手を引かれ彼等の輪から外れた。
「ルカ君大丈夫? アテナ様ってーーー」
「ひかりさんもご存じの通り、アテナはメティスお婆
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