第1章 光をもとめて
第9話 リーザスの王女
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れた時の彼は……格好良かったんだ。女の子扱いをしてくれたのも、とっても嬉しかった。ボクが、み、魅力的、なんだよ? ……わ、笑っちゃうよね?」
恥ずかしそうで、でも嬉しそうで……、その感じからまだ互いに想い合っている訳ではないだろう。
でも、メナドが男の人を《彼》と呼ぶなんてことは訊いた事がなかった。
「(うわっ、彼って、彼って。それに、顔があっかー)」
「うんうん。ギャップがあって、最初はびっくりだったかもだけど、そう思ってた最初の頃のボクをはっ倒しに行きたいよ! 『すごく格好いいんだぞー!』 って言いながら」
目をキラキラと輝かせているメナド。それを見て、流石に逆に心配していた。
「(あー……、完全にのぼせてるわね。本当にそんないい男なら、いいんだけど……)」
「えへへ……。あ、あとね ゾンビエルフとの1戦がメインなんだけど、他のゾンビをやっつける時なんてさー」
目を更に輝かせながら話すメナド。
「(でも……、やっぱりちょっと 羨ましいかな……)」
そう思うのは無理もない。彼女の永遠の願いでもあるのだから。
「はぁ……、いいなぁ 私も恋 したいなぁ……」
いっそのこと、星にでも願おうか? とも思える彼女。
なかなか叶わない願い、望みをため息と共に吐いてから、味気ない忍者食を、更にもう1つ。メナドがくれた厚焼き卵の香りが残っている口内へと放り込んだのだった。
それは、図らずしも、叶うことになるのだった。だが、もう1つの悩みも……できる。大きな悩みの1つが。
『一方通行』
それが、キーワードだった。
そして、そんな時。
「おーい、メナドー」
門番の1人が、呼ぶ声が聞こえてくる。メナドはそれに直ぐに気がついた。
「ああっ、もうこんな時間だっ お、オーバーしちゃうよ!」
慌てて、弁当箱を片付けるメナド。どうやら、彼の事を話す事に熱中しすぎて、時間をすっかりと忘れてしまっていた様だ。
「メナドは真面目だからな。別に少しくらいなら、構わないぞ」
「い、いや。悪いです。直ぐに行きます!」
メナドは、そう言うと、まだ哀愁を漂わせている親友に向かって。
「ご、ごめんね。時間、忘れてた」
「あ、えー。うん。また 今度ね」
「うん! お互いお仕事頑張ろうねー!」
そう言い合って、互いの持ち場へと戻っていくのだった。
場面はランスとユーリの方へと戻る。
「ぶえぇぇっっくしょいっ!! ひぃっきしっっっ!!」
盛大にくしゃみをしているランス。それも二度。
「(……確か、真知子さんの占いでは、二度のくし
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