第1章 光をもとめて
第9話 リーザスの王女
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手がかり0だな」
「まぁ、ニンジャマスターとは違ったからな」
「だが、何時如何なる時に現れて良い様に、シミュレートは繰り返しておくぞ!」
「……はいはい、がんばれー(棒)」
ランスは、脳内でピンクな妄想を膨らませつつ 歩き 仕方が無いから、ユーリも一応エールを送りつつ、その後をついて行くのだった。
――……一方その頃。
場所はリーザス場内中庭。大きな大きな木の下。そこで昼食を取る2つの影。
「へっ、 くちゅんっ!!」
その内の1人が、盛大にくしゃみをしていた。鼻がムズムズする様で 必死に啜りつつ 持っていた手拭きで拭う。
「わ、どしたの? かぜ?」
そして、もう1人が心配そうに顔を覗き込む。その手には昼食用に、作ってきたサンドイッチが握られており、今まで食べていたのだろう。美味しそうに頬を緩めていた。
「んー、平気、だけど…… 最近 すごく忙しくって……、体調管理がまずいかも……」
彼女は鼻を拭い、啜りながらそう答える。……彼女は女忍者。ランスやユーリが探していたあの忍者である。 コロシアム内で監視をしていた、のだが。片方の男はいつの間にか、姿を消し、更に優勝した男に関しては、追いかけようにも、あまりの人の多さに断念してしまったのだ。
そうこうしている内に、丁度お昼どきになり、一緒に食べている親友でもあり、優秀な軍人でもある少女、メナドと出会い 一緒に昼食をしていたのだ。
「忙しいって……仕事? そう言えば、極秘、なんだっけ」
「あ……、うん、ごめんね……」
「ううん、良いんだよ。大事な仕事だもんね。秘密なのは当たり前だよ」
親友に秘密にしているのは心苦しいと思えるのに、メナドはさして気にする様子もなく、笑顔で接してくれている。だが、だからこそ、彼女は辛かった。
「(あんな事、してるって知られたら…… 軽蔑されるかな……)」
話す事が出来ない。当然内容が内容だから、したいとも思えない。……今まで連れ去った少女たちがどうなったのか、彼女は知っているから。
「はぁ………」
後悔をしているのだろうか。或いは、自身を縛っているのだろうか。彼女は思考の中で、自問自答を繰り返す。し続ける。
――……国に忠を尽くすか? それとも自分自身の心に従うのか? 自分自身か? 恩人か? 任務か? 思想か? ……国への、恩人への誓いか? 人への情か? ……今まで私は どれだけの人達の人生を狂わせてきたのか、そこまでして……守るべき……ッ
「大丈夫?」
「っっ!!」
女忍者はずっと心にそれらの想いが渦巻いていた。空いた時間で、考えなかった事はない程にだ。 そんな彼女を見て、心配したメナド
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