『Bringing-up』
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気が付けばレールなど何処にも見当たらない。
いつから踏み外してた?
其れすら解らない。
産まれた時からレールなど無かった?
何も見えなかった。
生きてる実感が無かった。
痛みを感じれば生きてると解った。
だからイタミは必要不可欠だった。
幼き僕の友達は頭の中の悪魔達。
母親の顔など覚えられない。
後ろ姿ばかりが焼き付く。
生きていくべき理由が何か在るのか不思議でたまらなかった。
苦しいだけの1日が終わる。
其れが毎日毎日続く。
毎日毎日、1日が過ぎゆくのを待つのは、どれだけ耐え難かったか...
鎖で繋がれてるわけじゃない。
逃げようと思えば逃げれた。
でも、其れすら恐怖だった。
もし見つかったら...
ただコッチを見て欲しかった。
手を握って欲しかった。
抱き締めて欲しかった。
ご飯が食べたかった。
愛されなくても良いと悟った。
ただ...
産んだなら最低限の養育はして欲しかった。
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