暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
In the true
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君達、自分の《保有者》にはね。

んん?難しかったかな?そんな放心しちゃって。別にそんなに小難しい話をしているつもりはないんだけどなあ。

牛や豚、鳥といった、食用のために動物を飼育している人を思い浮かべたらいい。彼らは、いずれ失われる命を、それでも大事に育てる。なぜなら、それが今後の自分の生活を支えるものだからだ。

個々の命を生命と定義せず、あくまで自分を養ってくれるモノとして考える。

これも一種の現実逃避というか、まあ精神的な自己防衛の一種なのだけれど、それでも立派な確固たる思考法だ。

あの子もこれと同じだよ。

あの子にとって君達《保有者》は、いずれいなくなるモノであり、またすぐに壊れてしまうモノなんだよ。

だからあの子は、無感情に、無感動に、無機質に、これまでの《保護者》達の最期を見てくることができた。なぜならそれは、己の中ではすでに決まっていたことなのだから。

決定事項なのだから。

あの子は君のことなど見ていない。せいぜい、束の間に生き残った物持ちのいい珍しい《盾》くらいだろう。

あの《魔女》は誰も見ない。誰も信じない。誰も愛さない。

くす、くすくす、くすくす。

自分だけは例外、なんてことは世界中のどこを見回してもないんだよ。

子供の夢は尊いもので眩しいものなのかもしれないけれど、逆に言うと『それだけ』だ。現実的とかそういう理論めいたことではなく、ただ単純にそれだけなんだよ。

力を求め、得られ、それでも守れなかった人がいた。

その事実をなぜ受け入れないの?

あの《蟻使い》も、《矢車草》も、《黒猫》も――――等しく君が殺した命だ。

力の足らない君の招いた結果だ。

まったく、《武器》だけはご大層なものを持っていても、主がこれじゃあねえ。なんでこんなのを持ち主に選んだんだか……饕餮(とうてつ)は。

……?何で不思議そうな顔をするの?ここ、そんなに重要なトコじゃないよ?

え、もしかして君、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

――――あちゃー、これはこれは。

私はいつでも他人を愚かだと思っている捻くれ者だけど、今だけ心の底から他者を馬鹿にしたのは初めてだよ。いやいや、ホントホント。

君はいつも私の予想を上回ってくれるね。

くすくす、くすくす、くすくす。

いい?よく考えてみてよ。

『あの』自称神様が、力を与えると言って寄越してきたのが、ただ単にユニークな武器(モノ)

馬鹿にするのも大概にしろってんだ。

もっとも、そんな顔をする君にもちょっと
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