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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
In the true
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催すくらいの――――《独占欲》だ。
真っ黒だね。
透明とはほど遠い。醜劣の極みだ。
君はどうしてか、いつからか人を殺す手を止めてしまったけれど。人を助けるようになってしまったのだけれど、それこそ醜い感情の為せることじゃないのかな?
偽善だよ。
君はそうやって人を助けて――――善なる行為をやっていれば、いつか自分の行った殺人への罪が帳消しになるとでも思っていたようだけれど、それは嘘だ。まやかしだ。
そんな保証は世界のどこにもない。罪という、己がやった過去をなしにするなんて、そりゃあ傲慢というものだよ。
くす、くす、くす。
それに、君は何か勘違いをしているみたいだから一応言っておこうか。
君があの子に愛情ならぬ欲望を寄せているように、あの子もまた君に対して愛情以外の感情を向けている、という事実を。
おや、意外かな?
そうじゃないだろう。君はそのことすら、心のどこかで気付いていたはずだ。
あの世界のクソッタレな神様が適当に選んだ人々にあの子を送り込み、そしてしかる後に巫女に回収させる。抵抗があったはずだ。守ろうとしたはずだ。だって、それがあの《魔女》の命令なのだから。
純白な《魔女》の、白濁した命令。
あの子はいままで何人の《保護者》と暮らしたと思う?
あの子がいままで何人の《被害者》を出したと思ってる?
結局はそういうことだよ。
あの子はあんなナリでも、まだ精神年齢上で言えばかなり低い。私達とは違う、創られたモノなのだから。
普通、そんな精神年齢――――いいやどんな人であれ、目の前で一緒にいた者が物になる瞬間を何度も見せられて、それでもなお笑顔を振り撒いているっていうのは、少し無理があるんじゃないのかな。かなり無理があるんじゃないのかな。
あの子は人間ではないけれど、それでも人間に似せた魂を持っている。
人間は弱い生き物で、そしてどこまでも愚かな種族だよ。
目の前の、少なくとも一時は自分を保護し、暮らしてくれた者が、自分のせいで殺される。それは彼女に悪いところはなかったにせよ、彼女のせいではなかったにせよ、それでも人間はそこで思ってしまうんだよ。
自分のせいだ、ってね。
あの子はそれでも、今でも笑っている。いや、笑っていられる。人を殺した身体で、人を殺した心で、人を殺した魂で。
もしそうだとしたら、あの子は立派に狂っているよ。
白濁し、白熱し、白狂している。
気持ち悪いよ、心底からね。
くすくす、くすくす。
――――うん、分かってるよ。彼女は狂っているんじゃない。狂ってなんかいない。
じゃあ、どうやってこの矛盾が解消される?
答えは簡単。
興味を持っていないんだよ。最初から。
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