第30話 黒の剣士、再会する
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アスナのことが頭に浮かんできた。ちゃんと会って、アスナの声を聞きたかったな…
そんな事を考えていたら須郷のナイフが俺の目の前に迫ってきた。そうしたら……
「私の弟子に何をしてる外道……!」
「ガァッ!?」
「え?」
俺の目の前まで迫っていたナイフは須郷ごと病院の壁まで吹き飛ばせれて居た。蹴られたと築くのに数秒掛かったが、その須郷を蹴り飛ばした人物を見ると油断無く須郷の様子を伺っていることが分かった。
「助かった…のか……?」
「それはいいけど…誰……?」
「まさか…羅刹…?」
「アンタは…」
タカトラにソウジ、ヤマナミさんは何か呟いていたが、その人物に俺は見覚えがあった。
その人は銀色の髪、海のような蒼い瞳、一見女にも見える中性的な顔。白いロングコートを着ている。
その人は俺が子供のころに出会って、ほんの少しだけだけど剣道に嫌気が指して剣を捨てようとしたときに剣だけじゃなく、人としての道を教えてくれた……
「師匠……!」
「久しぶりだな和人。思ったより元気そうで安心したよ……」
「なんだ…誰だ……おまえは!!」
俺と師匠が再会の言葉を交わしていると須郷が憎しみを込めた眼で俺達を睨んでいるが当の師匠は全く気にせず名乗りを上げた
「貴様のようなゲスに名乗る名など無い…と言いたい所だが、あえて名乗ってやろう…外道!」
「ヒッ…ひぃぃっ……!」
すると師匠は須郷を睨み付けながら立ち上がった。睨み付けると言っても師匠の眼は殺気が無い…にも関わらず須郷を畏縮させるほどの眼力とオーラがあることを感じた。現に須郷は気付いてないみたいだが涙と鼻水で顔がグシャグシャになっていた
「私はそこの阿呆の師を任された流れ者…」
「あ…ああ……っ」
あのALOで須郷は自分から“妖精王”と名乗ってたけど、師匠の方が圧倒的に王者としての威厳と貫禄を感じさせた。すると師匠は須郷の胸ぐらを片腕で掴み挙げながらドスの効いた声で名乗りを上げた
「ライ………皇 雷……それが私の名だ!この名、その身に刻んで覚えておけ下郎!!」
「げぼあぁっ!!」
そう名乗りながら師匠の拳が須郷の顎に叩き込まれ、須郷は宙を飛びながらそのまま壁に衝突した。そして須郷は今の衝撃で気を失ったのかそのまま動かず、とりあえずこの場の騒動は収まった
これが俺の師匠、ライさんと俺、桐ヶ谷和人の再会だった。だけど俺は知らなかった。この人が抱える
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