第30話 黒の剣士、再会する
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……………………」」
親父の断末魔の様な悲鳴がオレの部屋に響き渡り、オレと詩乃の沈黙が続いた。すると
「あ、そうそう平助!」
「な、なんだよ母さん!」
「さっき山南君から電話が来たわよ?なんでも『例の場所に行くから支度して玄関で待ってくれ』って!」
「え、山南さんから?」
後になって知った事だが山南さんはオレの母さんと知り合いらしく、かつての教師と生徒の関係だったらしい。今は親父と結婚して退職したがその前は教師を目指していたらしく、母さんが教育実習生の頃に担当していたクラスの中にいたのが山南さんだったらしい。
初めて母さんからその話を聞かされた時は世間って狭いなと感じた瞬間だった
話は変わって何故詩乃がオレの家にいるのかというと、詩乃は最近 不審人物が詩乃のアパートでうろついてるらしく、母さんがそんな時はしばらくオレの家に泊まって過ごすように手配したのだ。
たまに母さんの悪ふざけか、詩乃が使ってる布団をオレの部屋に置くときがある。勿論オレと詩乃は母さんに抗議するが・・・
『だって将来には私の“義娘”になるかもしれないんでしょ?だったらその時の為の練習は必要でしょう?』
『『なんの!?』』
『あら、聞きたいの?』
『いえ……何でもありません…………』
この様に、オレと詩乃はいろんな意味で母さんに敵わないと悟らされた。
っと、話が逸れた所で山南さんの伝言を思い出し、オレは急いでジャンバーを着て外に出た。危ないから詩乃にはオレの家で留守番を頼んでおいた。そして軽自動車を運転している山南さんと同乗しているソウジこと総一郎と合流したオレはそのままダイシーカフェに向かい、キリトを待った。
だが・・・
「遅いな……」
「遅いね……」
「遅いですね……」
待ち合わせのダイシーカフェ近くの駐車場でキリトを待ったのだが、30分以上たってもその姿が一向に見えず、連絡も全くなかった
「藤堂君、桐ケ谷君からの連絡は?」
「それが さっきから電話してるんだけど、通じないんだ」
「まさか……」
山南さんが何か察したのかすぐにケータイを取り出し、何処かに連絡を入れた
「もしもし、直葉君ですか?」
『あれ?もしかしてヤマナミさんですか?』
「そうです。桐ケ谷君は…」
『お兄ちゃんなら1時間前に自転車に乗ってそちらに向かったハズですけど…』
「なんですって!?」
リーファこと直葉の言葉に山南は即座にキリトこと桐ケ谷和人がこっちに向かっていないと察し、彼の移動時間を計算し、此処ではな
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