二十五話:魔女っ娘と日常
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しまった。
「―――の子どもか!」
「何でそうなるん!?」
まさか、子供がいたなんて……ヴィクターが知ったら悲しみと嬉しさのあまりに発狂死してしまうかもしれない。
そして巻き添えの雷が俺に降り注ぐな。間違いなく。
「違うわ。私よ、私!」
「ああ、ついにオレオレ詐欺の現行犯を見ることになるとはな」
「それも違う! 大体、今の私の見た目年齢から考えて子供は無理があるやろ」
「心配するな。悪いのはお前の親であってお前は悪くないぞ。ジークリンデ・ロリミア」
「ロリミアってなに!? というか、分かっててからかってるやろ!」
おっと、バレたか。理由は知らないが面白かったのでからかったんだが俺も状況が知りたいのでこのぐらいにしておこう。
因みにプチデビルは俺と一緒に愉快そうに『ゲッゲッゲー』と笑っている。
中々に話の分かる奴で助かった。
「って、それ魔女っこの!」
「なんだ、お前もあの子とあったのか」
「ええから、はよそいつから離れて、リヒター!」
ヨタヨタとファインティングポーズを取ろうとするジークだったがバランス崩してそのまま一回転してしまう。
可哀想なものを見るような目で見つめる俺とプチデビル。
目をグルグルと回してバタバタ手足を動かすジーク。
気まずげな静寂が辺りを包み込む。
「……助けるか」
「……ゲッゲゲ」
プチデビルも了解してくれたのでジークに近づき回転を止めさせてから抱きかかえる。
いわゆるお姫様抱っこだが昨日もやったので別にいいだろう。
「お、おおきに……ッ! て、お姫様抱っこ!?」
「なんだ、昨日もお前が気絶した後にしてやったんだぞ」
「なんでそん時に目覚めんかったんや私…ッ! で、でも今は夢やないんよね?」
ほんのり頬を染めてすがるような目で見上げてくるジーク。
ロリミア状態だからかいつもより可愛くて困る。
これがようじょの力だとでも言うのか?
「ゲ! ゲーッ!」
「あ、そう言えばこの子のこと忘れとった。何されるか分からんから離れたほうがええって!」
「ん、別に危険性は無いぞ?」
「ゲッゲッゲッ」
危険性がないことを示す為にプチデビルのお腹をぷにぷにと触ってやると悶えて力なく俺の肩の上に崩れ落ちた。
なんか、悪魔が持っている槍みたいな物を取り落していたがそれに関しては確かに危なそうなのでそのままにしておく。
「……なんか心配した私が損した気分やわ」
「まあ、理由は分からないがそれは行きながら聞くことにするか」
ジークをお姫様抱っこしたままふわふわと飛んでいく。
理由を聞くと何でも魔女っ娘の呪いによりジークはロリミアになっ
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