二十五話:魔女っ娘と日常
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「変わってるんだね」
「失礼だな。俺はこの上なく常識人だぞ」
「常識人ははしゃいで気分を悪くしない」
魔女っ娘の容赦のない言葉が俺のハートにグサリと突き刺さる。
骨とコウモリと悪魔もコクコクと頷いているのがムカつく。
デフォルトでいやらしい笑みを浮かべているので煽り度は倍プッシュだ。
「……いいよ。放っておいても害はなさそうだし」
「何を言っているんだ?」
「何でもない」
なにやらコウモリが魔女っ娘に寄り添うようにして何かを伝えたようだが俺にはわからない。
尋ねてもはぐらかすように首を振られるだけだ。
まあ、考えても仕方がないので本の検索を開始する。
だが、まだ酔いが残っていたのか再び気分が悪くなってしまう。
「まだ、気分が悪いなら休んだ方がいい。プチデビルを置いていくから」
「すまないな……」
「じゃあ、私は探し物があるから」
「ああ、頑張ってくれ」
悪魔、改めプチデビルと一緒に魔女っ娘に手を振る。そして姿が見えなくなったところで出来るだけ体を固定するように本棚にしがみつく。
しばらくはこうして休んでおこう。幸いなことに魔女っ娘は俺にプチデビルを置いて行ったので暇になることは無いだろう。
俺は空いている方の手でプチデビルをぷにぷにと弄び始めるのだった。
「人質はひとまとめにするより分散した方がいい。あの人ならいざとなってもプチデビル一匹で倒せそうだし」
そんな魔女っ娘の呟きが聞こえるわけもなく俺はただひたすらプチデビルをぷにぷにして悶えさせていたのだった。
「何だ? この爆発音は」
しばらく休んで復活した俺の耳に突如として何かが爆発する音が聞こえてくる。
十中八九なにかがあったのだろう。
俺に撫でられ続けてぐったりとしていたプチデビルもなにやらそわそわしているので間違いない。
「魔女っ娘の場所が分かるのか?」
小さな体を精一杯に上下させて答える姿に少し癒されながら俺は部屋から出て行く。
プチデビルに先導して貰おうと思ったのだがまだぐったりとしているので肩に乗せて移動していく。
調子に乗り過ぎたと少し反省している。
迷わないように壁伝いに進んで行く俺とプチデビル。
すると、何やらヨタヨタと進んでいる子どもの影が見えてきた。
「はぁ…はぁ…う、動きづらいわ〜」
見慣れたバリアジャケットに黒髪ツインテール。顔も見覚えのある人物だ。
だが、しかしどこからどうみても子どもだ。
下手したらヴィヴィオちゃん達よりも年下かもしれない。
「はわっ! リ、リヒター!?」
「お前まさか、ジーク―――」
顔を赤くして目を回すロリっ子の正体に愕然として俺は思わず叫んで
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