第1章 光をもとめて
第8話 消滅の対戦
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の言葉通り、ぷんぷんと怒っているナギサ。とても可愛らしく、怒っている様に見える。 いつも通り、暴動に似た状況でも自分のペースを乱さない彼女。……だが、驚く無かれ、彼女はその華奢な体の何処から力が出てくるのか解らないが、中々の剛の者である。コロシアムにおいて、ぶたハンバラに近しい体型の相手を背負い投げした時、会場が沸いたのも記憶に新しいのだ。
……そして、ナンパ男や、酔っ払いに過剰に絡まれた時もその業の威力は冴える。一体何人一本とって来たのやら。
その実力は折り紙つきであり、知っている観客、常連達は、≪お姉さんがお相手します〜≫と言う言葉を聞いた途端に、場が静かになりつつあった。
それは、リーザス王顔負けの統率力である。
後に、戦場に、歴史上に名を馳せる猛将になる……のかもしれない。
〜リーザス城コロシアム VIPルーム〜
コロシアム内もすっかり無人になっていて、随分と静かになっていた。
確かに、決勝戦は肩透かしと言える展開なのだが、正直 あの準決勝のインパクトを思えば、十分すぎる程、満足はしている。不満は殆どないと言っていい。
このコロシアムから立ち去る殆どの観客達は、何処か満足をしている様な顔で帰っていったのだ。
そして場面はVIPルーム。そこは、豪勢なつくりであり、選ばれたもののみが使用できる部屋である。
その場で1人甲冑に身を包んでいる者がいた。本来ならば、これから出番だったのだが、会場の状態がどうなっているのかはこの場からでもよく解っていた。
「と言うわけです。エキシビションは中止になって……、途中で武器交換禁止と言うルール、エキシビションでは無いと言っていればよかったんですが……」
「いえ、大会にそう言うルールがある以上は仕方ありませんよ」
「本当に申し訳有りません……。無理を言って解説とエキシビションを引き受けてくださいましたのに」
「そんな……、大丈夫ですよ。しかし……、闘えなかったのは残念ですね。お2人ともいなくなってしまうとは」
カレンの言葉を聞かずとも、中止になったのはわかっていた。……が、それでも少し割り切れない様子で残念そうだった。その男こそ、解説中はマスクを装着し、素顔を隠していた男。今は甲冑に身を包んでおり、ますます素顔は解らず、特徴的な《忠》の文字が入ったヘルメットが更に素顔を覆い隠していた。
「リック将軍はあの2人と戦いたかったのですか……。罪悪感があります……」
「い、いえいえ、本当に気にしないでください」
慌ててそう言うリック。死神と呼ばれる彼の名は《リック・アディスン》
改めて、紹介するがリーザスでは知らぬものはいない、リーザス・赤の軍の将軍にして、リーザスはおろか、
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