第1章 光をもとめて
第8話 消滅の対戦
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リ選手とランス選手、いったい どちらが上なのかがナギサも気になる。
観客もいつ始めるのかと待てない様子で2人を待っていたのだが……。出てきたのはユーリただ1人。
「あれ〜? ユーリ選手しか出てきませんね〜?」
「あ、大変です! ナギサさん! ユーリさんに先ほどのインターバルで渡された手紙の内容が……」
カレンから手渡されたのは一通の手紙ナギサは、その手紙を呼んで見ると……。困ったような顔つきになっていた。
「うぅ〜ん……。困りましたね〜……。これだけ盛り上がったのに、不戦勝は〜」
煮え切らない状況だが……、言わないわけにはいかないだろう。ずっとこのままでは暴動がおきかねない。さっき高らかに宣言したばかりだったのに。
「え〜っと〜、大変申し訳有りません〜。ランス選手は、そ、その〜諸事情により棄権となりました〜。よって、ユーリ選手が優勝です〜〜」
流石にナギサと言えども、仄々と読み上げるような単語じゃないから、言葉を濁していた。ユーリは恐らくは後数秒で、肩透かしを喰らった観客が一斉に騒ぎ出すであろうと予期した為、軽く手を挙げると……、素早く最短距離で舞台から姿を消した。
案の定、暴動に似た野次が沸き起こる。
「あ〜でも、まだ終わりませんよ〜? 帰らないでくださいね〜 この後 エキシビションマッチがありまs「待ってください……」ほえ〜?」
カレンは続きがあるようで、もう1枚の手紙を渡した。それはユーリの物である。
≪ルールでもありますし、それに剣が壊れてしまった以上、申し訳ないが、エキシビションマッチについては辞退させてもらいます≫
流石のナギサも言葉を失っていた。けど、直ぐに調子を取り戻す。仕事はしなければならないから。
「う〜ん、仕方ないですね〜 じゃあ〜、中止の旨を伝えてきてくれますか〜? 私はアナウンスしないといけないので〜」
「わ、わかりました!」
カレンは心底ナギサがいてくれて助かった。並の心臓じゃないとこの境地、耐え切れないって確信できるから。まず、自分じゃ無理だ。射殺される、と思ってしまう。
(ああ……ナギサさんに後光が……見えるよぉ……)
だから、ほっとしつつ、自分自身もしなければならない事がある為足早にこの場所から出て行った。
そして数秒後……、カレンの予想通り、まるで暴動が起きたかの様に、喧騒に包まれるコロシアム内。そして、所々から、酒瓶やら石やらが、コロシアム内に舞った。
それを見て、ナギサも黙ってはいない。
『あの〜〜! お客さ〜ん! コロシアムに物を投げないでくださいよ〜〜!! そーじ、だって大変なんですからね〜! 文句があるならおねーさんがお相手しますよ〜〜!! ぷんぷんですよ〜っ!!』
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