第8話 有栖家スーパー銭湯に行く(プール編)
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
アOパンマンか………
アOパンマンは顔だけど。
「仕方ないな………ほら乗れよ」
しゃがんで背中を向ける。
「う、うん………」
ライは恐る恐る俺の背中に乗る。
「それじゃあ、行くぞ」
「うわぁ!?」
立ち上がったとき、驚いた声を上げたライだったが、直ぐに笑顔に変わった。
「凄い、凄い!!」
「それと、これを羽織れよ」
そう言って俺の上着を渡す。
「ありがと………うん、あったかい」
「それじゃあ、帰るか」
「うん!!」
こうして俺はライをおぶって家まで帰った。
その次の日は腰が思いっきり痛かったな…………
「あの日の次の日は腰がマジで痛かった………」
「僕はそんなに重くないよ!!」
ポカポカ俺の頭を殴るライ。
「分かったからやめろ!それにしてもいきなりどうした?」
「うん、ちょっと懐かしくなったからそれでね。………僕、今とても幸せなんだ。レイがいて、星がいて、夜美がいて、シャイデさんがいて………毎日がとても楽しい!あの時レイに助けてもらえなかったらこんなに幸せなことを味わえなかったと思う」
「ライ………」
何か改めて言われると恥ずかしいな………
「それにいつもレイは僕達を助けてくれる。今日もそうだし、あの時も………」
「馬鹿だなライは」
「えっ!?」
「お前たちは俺にとって大事な家族なんだよ。一人しかいなかった俺に、家族の温もりを与えてくれた。本当に嬉しかったんだ。強がってもやっぱりひとりは辛いんだ………」
「レイ………」
「だから気にしなくていい。これからもお前たちを助けてやる。俺は有栖家の家主だからな」
そう言って上を向く。
本当に助けられたのは俺なんだよ………
恥ずかしいから口には出せないけど。
「でも、そんなレイだから僕は………」
声が小さくて聞こえない。
なんて言ってるんだ?
「なぁライ、お前なんて言って……」
「二人とも仲良さそうですね………」
「心配して来てみれば、何をしているんだ貴様ら!」
声のする方を見てみると星と夜美がそこに居た。
「星、夜美、心配してきてくれたのか」
「余計なお世話みたいでしたけど………」
「わ、我は心配などしておらぬぞ!星の付き添いだ付き添い!!」
「そうか、ありがとうな二人とも」
いつもと違う俺に戸惑う二人。
そんな二人の様子を気にすることなくライに話しかけた。
「本当に最高だよな有栖家は」
「うん!!」
俺の背から降りて、星と夜美の手をつかむライ。
「二人とも行くよ!」
「ちょっと、いきなり引っ張らないでライ。それとさっきの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ