暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と森の狼達
第八幕その二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「けれどね」
「そうだよね、熊さんはね」
「まだだね」
「これからお会いすると思うけれど」
「数が少ないのね」
「そうだよ、元々大型の肉食動物は個体数が少ないんだ」
 先生は皆にこのこともお話しました。
「熱帯とかでもライオンや虎はね」
「あっ、確かに」
「これまでアフリカとかにも行ったけれど」
「案外ライオンや虎は少なかったわね」
「草食動物よりも会わなかったね」
「ずっと会う機会少なかったわ」
 所謂猛獣と言われている生きものはそうでした。
 そしてです、そうしたことを皆でお話してです。狼さんも言うのでした。
「そういえば僕達もね」
「群れは一つだね」
「うん、そうだよ」
 その通りだとです、狼さんは先生に答えました。
「僕達だけしかいないよ、少なくとも僕が知る限りはね」
「そうなんだね、まあ他にも群れはあると思うけれど」
「その数も少ないだろうね」
「百匹いるかな」
 全体でというのです。
「この辺りにいるニホンオカミは」
「百、少ないですね」
 トミーはその数を聞いて思わず言いました。
「本当にほんの少しですね」
「だから絶滅したと思われていたんだよ」
「そうなんですね」
「だからこそさっきお話したけれど」
「はい、狼さん達のことを公表して」
「それが厄介なことにならないことを考えているんだ」
 そうだというのです。
「僕としてもね」
「そういうことですね」
「そうなんだ、本当にね」
 かなり切実に言う先生でした。
「個体数が少ないから余計にね」
「本当にその通りですね」
「うん、どうしたものかな」
 先生はまたこのことについてお話するのでした。
「このことについては」
「じっくり考えるべきことですね」
「そう、さもないと取り返しのつかないことになるからね」
「密猟者に質の悪い学者さんに」
「マスコミもね、特にね」
「日本のマスコミはそうですね」
「そう、日本のマスコミは酷いよ」
 先生が見てもうんざりする位にです。
「あちこちでやりたい放題して批判すれば嘘も書いたり言って」
「ならず者みたいですね」
「そう、ならず者だから」
「ここに入って欲しくないですね」
「それでなんだ、いや本当に」
 ここまで考えているからなのです。
「あの人達が一番問題だよ」
「そこを何とかするかもですね」
「問題だよ、ニホンオオカミ君達はいたんだ」
 絶滅していなくてです。
「もう二度といなくなるなんてことはあってはならないから」
「そこは注意しないといけないんですね」
「日本のマスコミは自分のしたことに絶対に責任を取らない」
 先生が苦いお顔で指摘したことです。
「そのうえでやりたい放題をするから」
「何でそんに酷いのかな」
「日本のマスコ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ