30部分:第三十章
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面を向いていて一見沙耶香と話をしているようには見えない。だが彼も沙耶香も心の中でしっかりと話をしていたのであった。
二人は心の中で話し合い今後の打ち合わせをしていた。そしてその木の下にやって来たのであった。
「ここね」
「そうです」
今度は口で話をした。そして木の上を見上げる。
その木にいたのはメイドの一人であった。あの金髪のメイドであった。
その木の枝の上に仰向けに横たわっていた。そして首から血を流し、全身を蒼白にさせて事切れていた。
「首に・・・・・・あれは」
そこにあったのは青い薔薇の花びら。それが異様なまでに鋭くなっていた。それで切られたようである。
「花びらに細工ね」
「ですね」
「それで動脈を。やってくれるわね」
そこから夥しい血が流れていたかといえばそうではなかった。血は殆ど流れてはいなかった。だがその青い顔から彼女が既に事切れているのがわかったのである。
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