28部分:第二十八章
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薇を止めて」
「貴女はどうするの?」
「一つ考えがあるわ」
そう言ってにやりと笑った。
「楽しみながらね」
「相変わらずね、それは」
影は本体の言葉を聞くとうっすらと笑った。本体とは違う笑みであった。
「じゃあ私はこのまま」
「お願いするわ」
「そして貴女は」
「女の子から話を聞くには鞭はいらないのよ」
これが返事であった。
「ただ、毒があればいいだけ」
「毒ね」
「そう。このうえなく甘美でとろけるような毒が。それが全てを導いてくれるわ」
「じゃあ期待しておくわ」
影は最後にこう言った。
「吉報を」
「ええ、期待していて」
沙耶香は影の本体とも別れた。そして影をなくした身である場所に向かった。そこは医務室の隣にある看護婦の待機室であった。二人いたが一人が犠牲になり今は一人だ。その一人がそこに待機していたのであった。
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