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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第140話 あの日の続きを……
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。眼下に広がるのは広大なテラス。自身の記憶が正しければ、こちら側には大した建築物もないから、観光客も少ない。だから、トキドキフリーマーケットやギルドイベントに利用するくらいのスペースだったはずだ。……だから、2人で話すには絶好の場所。誰にも介入されず、話すのには。
その場所には、もう先客がいた。石畳の中央、小柄な黒い人影。鋭利な形のグレーの翅、その上に斜めに背負った巨大な剣。……そう、キリトだった。リーファは大きく一回深呼吸すると、意を決し彼の前へと舞い降りた。
「……やぁ」
キリトは、リーファを見ると、こわばってはいるものの、いつもの飄然とした微笑を交えている。
「お待たせ」
リーファも笑とともに言葉を返した。
2人とも……、ここに来る前に、良い気抜きが出来たのだ。示し合わせて考えた訳ではないが、この時。2人が違いに視認し合った時、心が落ち着けた。……だからこそ、2人とも何処か感謝をしていた。
そして、風が2人の間を吹き抜けていく。……暫くの沈黙の後。
「スグ……」
やがてキリトから口を開いた。真剣そのものだった。だけど、リーファはもう決めていた。キリトよりもはっきりと……、ここで何をするかを。だから、軽く手を挙げ、言葉を遮る。翅を一度だけ羽ばたかせると、間合いを取り。
「お兄ちゃん、試合、しよ。……あの日の続き」
そう言いながら、腰の長刀に手をかけた。
そう、ぶつかっていく。失敗しても、めげずに……。アイツの様に。そして、彼も背中を押してくれた。不思議と肩の力も抜ける。自然体で構える事が出来ていた。……あの日に、家の道場での時と同じ様に。
初めはこんな事、もう無理だとさえ思っていたのに。
キリトもリーファの意志を感じ取り、数秒後こくんと頷いた。リーファと同じ様に間合いを取った。
「――……いいよ。今度はハンデ無しだな」
微笑を消さないままに言い、背中の剣に手を添えた。
涼やかな金属音が2つ……重なり合って響きあう。ここは開けた場所だと言うのに、まるで剣道場の様に……。
「……寸止めじゃなくていいからね。……じゃあ」
リーファは剣道の要領で、刀を抜いて……中段の構えを取る。そして、キリトも頷いて、抜剣し……構えた。それを見たリーファは全てを理解した。
あの時、家での試合の時は、なぜ、あんな無茶苦茶な構えを取ったの?
当初はそう思っていた。だけど、今はっきりと判った。あの世界で、……仮想世界で磨かれてきたものだった。だからこそ、様になっている、と対峙した時に強く感じた。
剣道ではなく剣術。
そう感じたのも間違いではなかった。文字通り、命懸けの世界で磨かれたものなのだから。
「――……
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