暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第139話 兄妹
[4/11]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
の海を眺めた。不安が紛れる事は決してないけれど、それでも……。
「りゅうき……、はやと、くん……っ、たすけて……」
涙を流す玲奈。
その時だった。
外から、風……?の様なものが吹き込んできた。不思議な事に、窓と言っても開けられる様な窓ではなく、厳重なもの。なのに、その窓を透過して吹き込んできたのだ。
それは、優しく玲奈を包み込む。暖かい風。
『必ず……』
「えっ……」
玲奈は、はっと顔を上げた。外に広がる光景は変わっておらず、ただただ雲の海が広がっているだけだった。そして、周囲を見渡渡した時だ。
『必ず……助ける』
「っ……!?」
確かに、聞こえてきた。暖かい風に乗って、その声が確かに届いた。……決して幻聴じゃない。
「はや……とくんっ……」
玲奈は涙を流す。先ほどまでのそれとは種類がまるで違った。
『……待っていろ』
「う、うんっ……隼人、くんっ」
暖かい風に手を当てて……、玲奈は暖かい風を感じながら、頷いた。いつも、いつも助けてくれる自分のヒーロー。それが、大好きな人。愛する人。
「うん……私も最後の、最後まで、諦めない。……諦めないよ」
絶望に沈みそうになったその心を、玲奈は立て直した。暖かい声に勇気づけられて……。
〜????????〜
そこは同じく世界樹の上。
――……キリト、君。レイ……っ、リュウキ、君。
一体何日、この場所でいるのか判らない。ただ……判るのは、今の状況が最悪だと言う事。
この世界からの脱出が失敗してしまい、須郷がここへと来た時。アスナはそれなりの事を覚悟をしていた。何があっても、挫けない。明日奈は強く……決意をしていたのだが。
『……ふふ、ティターニア。昨日の事で僕からプレゼントがあるんだよ。退屈させてしまったから、ここから出て行ってしまったんだろう?』
したり顔で迫ってきたオベイロン。
アスナはてっきり、ここぞとばかりに嫌がらせか何かをされると思っていた。暴行の類も覚悟していたのだが、違った様だ。だが、それは暴行よりももっと残酷なもの。
「レイっ……ごめんなさいっ……」
明日奈は、両手をぎゅっと握り締めていた。聴かされた内容……、それは『君の大切な妹をこの世界に招待したんだよ。……ふふ、これで退屈はしないだろう?まぁ、この場所へはまだ連れてこれないがね。……執着している男がいるからねぇ』、と言うものだった。
玲奈を狙っている男がいたのか?と思った。だが、自分が知る限りはそんな者はいなかったし、ストーカーの類も皆無だった。でも……、明日奈は動揺してしまった。当然ながら、その顔を須郷に見られてしまい……、
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ