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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第138話 あの空の向こうへ
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たのだが、悩むなら、行動をと現実世界で思い直していたから、自分をしっかり保てていた。
「い、いや……あのね、あたし……あたし……とっても嫌なヤツ……なんだっ……大変な事があったのに、自分の事ばっかり……、失恋した事ばかり、あたし、考えてっ……」
2人は、子供っぽさもあるのに時折自分よりも遥かに大人びた雰囲気を醸し出す事も多い。だからこそ、2人に打ち明けたかった。全てを話し、楽になりたかったのかもしれない。
だけど……、酷い事したのに、その上……楽になろうとするなんて、と奥歯を噛み締めて、こらえた。
「そ、その……ごめんね。あったばかりなのに、こんな事、言っちゃって……。現実の話はルール違反、だよね。……それも現実の問題なんて……」
笑みを形を保ちつつ、早口でそう言うリーファ。
だが、それでも感情を読み取るこの世界では、その感情の涙は止まる事は無かった。そんなリーファに、キリトはゆっくりと右手を頭の上に乗せ……優しく撫でた。
「――……向こうでも、こっちでも、泣いていい時は泣いていいさ。ゲームだからって、感情を出しちゃいけない決まりなんてないよ」
キリトは、そう答えた。この世界で、ずっと過ごしてきたからこそ、言える言葉だった。
「……そう、だな。……ただ、傍にいる事位は出来る。……気休めにしかならないと思うが。其れくらいしかできないから」
ドラゴも、そう答える。感情の高ぶり、自分を見失いそうなった時、傍に居てくれたから、安心出来たし、立ち直る事だって出来た。……だが、それは信頼している者だと言う事が前提だ。だから、自分がリーファの力になれるかは、判らなかった。
リーファは、2人の言葉を聴いて、笑顔を今度は作り笑顔じゃない、自然な……普段の笑顔を戻すことが出来た。そして、ながれていた涙も……いつの間にか止まっていた。
「……もう、大丈夫。ありがとう、2人とも……。キリト君、ドラゴ君。本当に、優しいね……」
「いや、その反対のことは随分と言われた気がするがな。」
「……優しい、か。オレが」
キリトは照笑を浮かべ、ドラゴは、やや困惑をしていた。
そして、そんな時だ。
キリトの胸ポケットから、しゃらんっ!と音を立てながら飛んできた者がいた。小さな妖精……、ユイだ。
「……はいっ、パパもドラゴさんも、とっても優しいです」
2人の前でそう言う。ドラゴは、きょとんとしていた。ユイは、その表情を見て、直ぐにドラゴの傍へと飛ぶと。
「私が、保証しますっ……、おにいさんは、とっても、とっても優しいんです」
そっと、頬に手を当てながらそう言っていた。
「あは、ユイちゃんの言うとおりだよ。キリト君も、ドラゴ
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