開戦
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狂喜乱舞しそうだけど、私達のような子供が見るにはまだ早すぎると思うの。見ても大丈夫なのはもっと大人になってからで……! いや、そういうのに興味を持ってからで……! も、もうこの話題はおしまい!
真っ赤な顔が元に戻らないまま、その後に彼らを安静のために入院させて、手続きを全て終了させる。ひと段落してしばらく休憩していた時、アースラから二つの報告が届いた。最初の内容は……、
『ユーノ君が目覚めた』
これは吉報だから、素直に喜んだ。だけど次の報告を聞いた時、一気に緊張が高まった。その内容とは……、
『ファーヴニルが動き出した。目標は……第97管理外世界、地球』
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〜〜Side of ネロ〜〜
「ログス隊、アクヴィ隊、イグニス隊、アイリス隊、所定配置に到着。スタンバイ」
「第13世界の同志からの報告、シャゴホッド1から12、スタンバイ」
「UAV及びAI兵器群も配置が終了、全ての戦闘準備が完了しました」
「総員に通達。本艦はこれより秘匿機関“ユグドラシル”を作動、ファーヴニルをこの第95無人世界へと引き寄せる。また、ラタトスクの相手は俺とエレンが担当する。アンデッドにされないためにも、他の人間は絶対に近寄らせるな」
『了解!』
……この事態を前にしても、統率の取れた行動が出来るのは凄いな。まるで一つの大きな生命体のようだ。
ニダヴェリールでの逃走劇の最中に気絶してから、次に目を覚ました時、私はラジエルの医療室で横になっていた。それからエレンによって全ての事情と経緯を教えてもらい、更にたった今入った報告によってファーヴニルが地球に向かっていると知った。どうしても状況を知りたい、とエレンに頼んで渋々許可をもらった私は包帯を巻いた姿のまま、ラジエルのブリッジで様子を見守っている。
それにしてもサルタナの指揮にエレンの補佐が組み合わさって、皆が特殊部隊さながらの機敏な動きをしている。……元々特殊部隊だったな、ここは。
なお、“ユグドラシル”とはラジエルに元から搭載されていた、管理局に報告していない兵装である。艦全体に巧妙に隠されていた総数1000個以上に及ぶビットを射出し、ブリッジから遠隔操作。次元空間も単独で通れるビットの一つ一つがAAランク魔導師に匹敵する攻撃、防御、捕縛、補佐、保護、援護……とにかくあらゆる行動が可能だ。ただし分類上は質量兵器であるので、こんな凶悪性能の兵器は管理局としては受け入れられないだろうな。まぁ、だから報告しなかったのだろうが……。
とりあえず今回はファーヴニルを力づくでこちらに引き付けるために使われているが、もしこれが管理局ないし人に向けられたらと思うと、寒気が走るよ。
「ユグドラシル、目標に命中。対象の誘引に成功、1
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