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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第137話 眠れる少女達
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も和人……キリトの身体に力を入れていた。
「お兄ちゃん?」
「ん……? なんだ?」
直葉は、やや緊張を見せていた様に感じた和人を見てつい声をかけてみたが、別になんでも無かったようだ。直葉は、ある事を聞く。
「ねぇ、あたしも、一緒に病院に行っていい……?」
「え……」
それに、僅かながら戸惑う和人。これまで、直葉はSAOに関することをあまり積極的に知りたがろうとしなかったからだ。アスナの事、探している親友の事、そして妹がいるという事、それらは伝えたが、それ以外の事は一切伝えてないから。
でも、あの残酷な運命の日。
あの男と明日奈が婚約を……と言う話を聴いて、無力を痛感、打ちのめされ、傍らで悲しそうに見ていた玲奈にも、何も言えなかった。その後、家で直葉の前で泣いてしまったことを思い出して、やや狼狽したがどうにか平静な顔を保ったまま頷いた。
「ああ……いいよ。きっとアスナも喜ぶ。彼女には妹もいるからな。随分と疲れてるって思うから、それとなく元気付けてあげてくれ」
「……うん」
直葉は、笑みを浮かべて頷いた。……兄妹が、姉妹が帰ってこない苦しみはよく知っている。
あの地獄の様な期間、ずっとずっと、和人の帰りを待っていたのだから。……何もできないかもしれない、力になれないかもしれない。それでも、何か力になってあげたいと直葉は思っていたのだ。
……そんな想いも強くあるのだが、その笑顔に僅かな陰りも出ていた。
それを感じた和人だったが、直ぐに元の表情に戻ったため、忘れてしまったのだった。
――……今日は本当に忙しくなる。
和人は、天井を見上げながらそう思っていた。心地よい忙しさだ。
アスナを助ける、探しに行くと彼女に伝え、そして、玲奈にもそれとなく匂わせる。
彼女の事だ。それを聞いたら、物凄く驚くだろう。狂乱してしまうかもしれない……と正直なところ、マジで思ってしまう。そして、からかいたい衝動も……不謹慎だ、と思われてしまうかもしれないが出てしまうだろう。彼女の愛らしさをよく知っている者達なら、共通だ。
――……だが、もしからかって、彼女を怒らせて、その事実をあの男が知ればどうなるだろうか?
その異質で異様な複数の剣。
あの解放の日、魔王を吹き飛ばし、翅があるわけでもないのに、空中で縦横無尽に切り刻んだ、神業とも言えるソードスキルを体験出来るかもしれない。
……流石にそれは勘弁だ、と和人は思ったが リュウキ、隼人の事だ。笑顔で玲奈を見ていて、そして玲奈は頬を膨らませる。それをアスナと共に、傍らで笑いながら見ている。
……そんな世界、今を思えば夢のような世界。
その場所へ再び行く為に……、和人は今日一
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