暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第134話 真実へ……
[2/12]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
のであったとしても、凡ゆる手段を厭わない。……支配欲と言う欲求は、大なり小なりではあるが、人間の用いる物だから。
「で、でも。だからって、なんでサラマンダーのスパイなんか……?」
「もうすぐ導入される《アップデート5.0》の話を聞いてるか?ついに《転生システム》が実装されると言う噂があるんだ」
「あ……じゃあ……」
「……成る程ね。餌付けされた。って事でしょうね」
リーファは理解したようだ。そして、シグルドの背後にいたものを、推察した。
「モーティマーに乗せられたんだろうな。状況から考えるに、転生と言うものは気軽に出来るものではない。恐らくは、膨大な金が必要なのだろう。……冷酷なモーティマーが約束を履行したかどうかは怪しいところだがな」
「………」
リーファは複雑な心境でこの世界の空を眺めた。アルフに生まれ変わって、いつまでもこの空を飛んでいたい。それは、リーファの夢でもあったのだ。その後押しもあったからこそ、条件付きでとは言え、シグルドのパーティにも入り、稼ぎ、上納してきた。……仮に、仮に今回の様な事態が、キリトやドラゴが現れなくて、今だシグルドのパーティに所属していたとしたら?
彼が言っていた『後悔するぞ』という言葉の真意。
それは、恐らくリーファを転生に誘おうとしたんだろう。
もし、そうなったとしたら……? そこまで考えていた時、リーファの頭に軽い衝撃が走った。
「アンタがそんな事をするわけないでしょ。バカね」
その衝撃の正体は、リタ。彼女が、その頭を軽く叩いたのだった。幾らゲームでとは言え、この世界は現実に限りなく誓い仮想世界だ。仲間を裏切り、信頼している者を死に追いやり、貶める。そんな人道に外れた事をする様な彼女ではない。とリタは言いたかった様だ。
「あ、ありがとね」
「……ふん、調子が狂うのよ。そんな顔されたら」
リタは、ふいっと顔を背けた。その彼女を見てサクヤも笑う。……以前より、ずっと距離が近くなった、と強く感じ、嬉しくも思っていた。
「それにしても」
ここまで黙って聞いていたキリトが口を開く。
「プレイヤーの欲を試す陰険なゲームなんだな? ALOって。パッケージに騙されたぜ」
そう言い、苦笑いした。
「デザイナーは、嫌な性格してるに違いないぜ。絶対」
「ふふ……、全くだ」
サクヤも笑みで応じた。皆が苦笑いをする最中、1人だけは反応が違う。
「……欲を試す、か」
じっと……深く表情を沈めながら考える。
「……言い得て妙。って事か? あれが本当なのだとしたら」
嫌悪感さえも覚える。あの情報……と言ってもただのシステム上に示された文であり、虫食い状態にもなっていた。その証拠を得たわけでも
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ