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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第131話 猫と風の妖精の命運
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好意の裏には絶対に何か悪い物がついている。努力して、努力して、トップに立てても、近づいてくる悪意を見抜けずに、全て壊れてしまう。そんな出来事を目の当たりにしたからこそ、全てを遮断する様に魔法に没頭したんだ。
でも、人間にはそれだけじゃないんだ。人間は、そんなものばかりじゃないんだ。
心の感じるのを無理矢理、トラウマで封じてしまう事は愚かしい事だったんだ。
時には、本当に信頼出来た人達の手を取っても……良いんだ。自分の心を許した相手を。
「……ぁり……とう」
「……ありがとう」
それ以上は言えなかった。相手に伝わったかどうかは判らない。それでも、良かった。でも、キリトはどうやら聞いていた様で、照れた様に笑った。
「ごめん、偉そうなこと言ってさ? 悪い癖だ」
キリトが謝ったのを視て、ドラゴもふと思った。今のはあくまで、自分の中で決めたルールであり、他人に強要するものじゃないから。
「……む、自分の価値観を相手に無理に押し付けてる、か……確かに、それも良い事ではない、か。そうだな。悪かった」
そんな2人の言葉に、リーファは首を振った。
「ううん、嬉しかったよ」
そして、リタはそっぽ向いて。
「……良い。あんた達らしいから。……もう」
そう言って、2人が見えない所で笑っていた。
「……なら良かった。ところで、リーファ。その会談の時間は大丈夫なのか?」
「あ、いや……あんまり大丈夫じゃないかも」
「ふむ……」
ドラゴは、さっき説明にあった位置情報を頭の中で再生させた。そして、キリトの方を向くと。
「……確かに他人のスキルを聞くのはマナー違反、だが、今回はお互い様だキリト。真面目な話、
敏捷性
(
AGI
)
と
筋力値
(
STR
)
はどのくらいあるんだ?」
「ん? どういう事だ」
ドラゴは、キリトに今後の事を説明した。これが最短で、最速で、最善の方法だと思って。
「……考える事、同じだな。オレもそれしかないって思ってた」
「なら、いけるんだな? 正直、3人は無理だ」
「大丈夫だ。オレはリーファを、ドラゴはリタを」
「ん、OK」
どうやら、何かが2人の中でまとまった様だ。
「え?」
「何 色々と話してんの?」
2人には聞こえていなかった様で、そう聞くが、キリトは胸ポッケに入っているユイに声をかけた。
「ユイ、この先のナビ、頼めるか? 道に迷ったら厄介だ」
「はい、了解です!」
「……先のマップ情報くらい頭に入れとけよ。町で見てただろう?」
「んな、短期間じゃ無理だって……」
「ふふっ」
キリトとドラゴのやり取りが、面白く懐かしく思えたユイは笑っていた。……当然だが、おいてぼりを食らっている2人には
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