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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第131話 猫と風の妖精の命運
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はフレンド申請はしない。申請した、と言う事は最大限に信頼しているから、その人物を視て、信じたからしたんだ。……だから、この先も、これまででも、もし自分が裏切られる事があったとしても、相手を恨みもしないし、組んだ事も後悔もしない。それは自分の責任だ。自分の眼で視て、判断したんだから。……見誤ったからの結果だからだ。自分を嘆いたとしても、相手は、……もう恨んだりはしない。……裏切られる様な事があったとしても、オレから裏切る様な真似は絶対にしたくないし、しない」
「………っ」
ドラゴの言葉にリタは、もう何も言葉が出てこなかった。リーファも同様だった。走る速度がみるみる内に落ちてゆく。
「まぁ、ゲーム内、所詮はゲームだから、何でもありだ。殺したければ殺すし、奪いたければ奪う、そして裏切りたければ裏切る」
ドラゴに続き、キリトも言葉を発した。
「――……そんな風に言う奴には、嫌って程出くわしたよ。一面では、それも真実だ。
役割を演じる世界
(
RPG
)
なんだからな。正直、オレも昔はそう思っていた」
「………」
ドラゴもキリトの言葉に目をつむりながら聞いていた。ゲームだから、何でもあり。その上金をもらえるなら、喜んで裏切る。……密告する、騙す。
よく……知っているから。
「でもな、それだけじゃないんだ。仮想世界だからこそ、どんな愚かしく見えても守らなきゃならないものがあるんだ。オレは、それを大切な人に教わった。……矛盾してるかもしれないけど、プレイヤーと分離したロールプレイというものは有り得ないと俺は思うんだ。……プレイヤーとキャラクターは一体なんだ。だから、欲望だけに身を任せると、絶対に現実世界の、リアルの人格へと還っていく。オレも、自分の目で見て、感じて、それでシルフ族のリーファや、リタ、そして……ドラゴの事だって、好きになったんだ。友達にだってなりたいと思ってる。……ドラゴもいったけど、オレも自分の利益の為だけで、相手を斬る様な真似はしない、絶対に」
「っ……」
「キリト……君」
不意に胸が詰まって、呼吸ができなくなるリタとリーファ。そして、思わず立ち止まってしまった。
今までこの世界でどうしてもほかのプレイヤーに、ある程度の距離以上には近づけなかった理由、それが相手が生身の人間なのか、ゲームのキャラクターなのか判らなかったからだ。その言葉の裏側に一体何があるのか、本当のこの人は何を思っているんだろう、とそんなことばかり気にしていた。
どう接していいか判らない、そして重荷に感じる。だからこそ、翅を広げてその差し出す手を振り払っていったのだ。
リタもそうだった。
魔法に集中する事で、他人を見ずにしていた。……これまでずっと自身の周囲に纏う現実が絡みついてきている。周囲の人間の
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