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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第131話 猫と風の妖精の命運
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情があるっていうのは良くわかったから」
リタは、キリトの目的も聞いていた。そして、それを話している時のキリトの目も見た。アバターの目ではあるが、その目は真剣そのものであり、この世界を自由に飛びまれる様になる為、一番になりたい為、そんな欲望ではなかったのはわかったのだ。
「……リタの言うとおりだよ。その目的の為なら、今のあたし達の行動を邪魔を……、斬って阻止してくれても構わないし、文句はないわ。スプリガンのキリト君や、フェンリルっていう未知の種族。2人の実力だったら、傭兵として雇ってくれるかもしれないし……ここであたし達を切るのが最善だよ」
「……ま、ドラゴも上に行きたいんでしょ? ……大切な物がそこにあるんでしょ? 選択の余地はないと思うけど」
リタの言葉、意味深な言葉に、普段のキリトやユイであれば反応していただろう。だが、今はそれを考えていなかった。
リーファも普段の自分じゃないようで内心では驚いていた。リタの発言もそうだ。……正直、2人がかりでもこの2人には勝てないだろう。間違いなく。でも、もし攻撃されたとしても、抵抗しようなどとは不思議と自分は思わなかった。
この2人と戦うのなんて、考えたくなかったからだ。
特に、キリトとは。
リタも同じであり、自分には魔法があれば、といっている彼女だがリーファやサクヤは例外なのだ。……こんな自分に何度も何度も懲りずに話しかけてきて、しまいには共にパーティを組んだこともある。そんなサクヤやリーファを見捨てる様なことは、したくない。
口ではどんな言葉を吐いても、その言葉に隠された文字は『助ける』しかない。そんな想いがあっても、このドラゴの目的を聞いてしまった以上、知り合ってしまった以上……、彼のそれを成就させてあげたいと思っていた。
リーファの様に無抵抗で、とは流石にリタは思っていないが、その時は全力で自分の魔法をぶつける。最初で最後の魔法比べをする、と決めていたのだ。……寂しい気持ちはあるが。
「見縊るな」
「「え?」」
帰ってきた返答は、思いもよらなかった言葉だった。ドラゴの言葉、少しだけ怒気を内包していた。
「……オレが自分の利の為に、仲間の手を切る男だと、思っていたのか? リタは」
「……ばっかじゃないの。そ、そんなに長い付き合いじゃないんだから、そんなの判るわけ……っ……」
そう言うリタだったが、確かに、どこか判っていた。そんな事を選ぶ様な男じゃない、と何処か判っていたんだ。
この男は、真っ直ぐな目をしているから。
これまで、出会ったプレイヤーの中で見た事もない程に。
「オレは、自分の利と仲間。どちらかを取らなければならないのなら、仲間を取る。……信じないかもしれないが、滅多な事ではオレ
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