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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第131話 猫と風の妖精の命運
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界は存在するのだ。
だからこそ、あからさまに判る。
そして、可能性をも含めたら、殆ど100%、そう言うプレイヤーには各種族の中枢には近づく事は出来ない。
これらの情報を頭に入れた上で、直葉はシグルドのことを考える。
性格は一先ず置いといて、彼は間違いなくシルフの重鎮であり、古参プレイヤーだ。それでも、領主になれないのは、現領主である サクヤが圧倒的な人気を誇っているから、毎回の領主選挙では、次点、次々点を甘んじてる。彼の性質を今考えたら違和感があるが、それでもへこたれる様子はまるで無く、補佐に名乗り出て、中枢の一角は間違いなく占めているのだ。
その彼がサラマンダーのスパイ?
『レコンの言う言葉だから〜』を一切含めないとしても、にわかに信じる事が出来ない事だった。
「……あんた、それ、確証はあるの?」
誰かが聴いてる訳でもない、この現実世界なのだが思わず声を潜めながら直葉は問いただす。
『僕、なんか引っかかると思って、今朝からずっと《ホロウ》でシグルドをつけていたんだ」
「……
透明化
(
ホロウ
)
でって、……あんた、相当暇な人ね。その情熱を随意飛行、空中戦闘に持ってこれないのかしら……』
《ホロウ・ボディ》と言うのは、レコンが最も得意とする透明化の術。高位の隠蔽魔法と、隠密行動スキルの双方をマスターしないと使うことが出来ない。狩りや、戦争でも先行偵察隊を目的としたキャラメイクに特化している為、尾行は得意中の得意なのだ。
実は、一度、それを悪用して、リーファが休んでいる宿屋の部屋に侵入してきたことがあった。
同じパーティだと言う事で、システム的には入る事は出来る。勿論、リーファには気づかれてしまった。本人曰く、誕生日プレゼントをおこうとしただけ、と釈明してるけど、その時は容赦無く半殺しの目に合わせたのだ。……丁度居合わせた、同じ宿屋にいたリタも騒ぎを聞いて……、その時 研究中だったのか、眠たかったのか判らないが明らかに不機嫌ながら入ってきて。
その後、レコンがどうなったかは言うまでもない。
〜剣道仕込みの剣術と大魔道士の超大型、極大炎魔法の2つをほぼ同時にくらい、夜空のムコウ……にまで花火の様に飛んでいったのだ〜
レコンにとっては、苦い思い出を思いだしている直葉を無視して、言葉を続けた。
『……風の塔で、アイツがリーファちゃんに暴言吐いた後、あんまりムカついたからさ、毒攻撃でも仕掛けて、暗殺してやろう、と思ってずっとチャンスを狙ってたんだ。……そしたら』
「うわっ、危ないヤツ」
『――裏道で、あいつらも透明マントかぶって消えるから、こりゃいよいよ何かある、と思ってさ。ま、アイテムくらいじゃ、僕の眼は誤魔化せないけどね!』
「アンタ
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