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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第131話 猫と風の妖精の命運
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が、時間的に間に合うだろう」
楽しそうに笑うキリトと、あくまで冷静なドラゴ。実に対照的な2人だが、本質はどっちも同じ様な気がしなくもない。
「む、無茶苦茶するなっ! 次、何も言わずにこんな事したら、特大炎、ぶっ放つからね!」
「一応、目をつむってもらえないか? 相当な時間短縮が出来たんだから」
「ぐぅ〜……」
リタは、押し黙った。
確かに、2人の言うとおり、いまの時刻をみたら、大分短縮になったのは事実だから。
「……でも、ダンジョンってのは、もっとこう……、索敵に気を遣いながら、モンスターとリンクさせないように……、あれじゃ、別のゲームだよ。レース系? ……全く」
「ほんとよ……って、聞いてんの? ドラ……ぁ」
ドラゴが見ている先に気がついたリタ。リーファも動悸が落ち着いた様で、気がついた。キリトもその先を見据えた。
眼下には広大な草原が広がり、ところどころに湖が青い水面を煌めかせている。それらを結ぶように蛇行する河が流れ、更にその先にある巨大なもの。
そこに皆の視線が集中していたのだ。
「あれが……、世界樹か」
それを言葉にし、発したのは、キリトだった。その巨体な姿は、まるで空を支えているのか?と思える程高く聳えており、太い幹が垂直に天地を貫いている。そして、上部にはまるで別の天体かと思えるスケールで枝葉が伸びていた。
――……世界樹。
その名は、様々な世界で見られる言葉。その名に相応しい巨大な樹木だった。まだまだ、山脈を超えたばかりのこの地点。アルンまでの距離を考えたら、まだまだ先の位置にあるのだが…、ここから見えるだけでも、圧倒的な存在感だ。近づいたら一体どれだけのものだろうか……。
「って、こうしちゃいられないわよ」
「そうだったそうだった!」
リタとリーファは、直ぐに気を取り戻し、座標を確認する。
「……だな。リーファ、リタ、その会談の場所ってどの辺りになるんだ?」
「………」
キリトが、リタやリーファ達に聞いていた時、ドラゴは周囲をじっと見ていた。
辺りに誰かいないか、……大部隊と思われるサラマンダーの部隊。領主討伐を狙う部隊であれば、それ相応の数で望む事だろう。……ならば、それ程までの人数で、壮大な数の部隊となる筈。
(……集中しよう。この世界の空気の流れを、全ての騒めきを……)
眼を見開き……そして、ゆっくりとアルンの方角に向いて、西へ……そして東へと向けた。大部隊が動いている以上、何かしら鼓動は有るはずだ。
空気の震え、大気の震えが。
ドラゴにとって此処、仮想世界……デジタル世界は
自分の土俵だ
(
ホームグラウンド
)
。
「ええっと、今抜けてきた山脈は、輪っか
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