暁 〜小説投稿サイト〜
どうやら俺は主人公を殺したらしい
原作介入前
二話、色々あってエクソシストになってました。
[1/5]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 最初に言っておくが、俺はNPCだったらしい。
 NPCとは、「ノンプレイヤーキャクター」の略であるが、そこは置いといて。
 まあ、NPCは簡単に表すと、ゲームの中の主人公の「引き立て役」に過ぎないものだと思ってほしい。または、アニメで言えば、とある背景にいるだけの飾り物とも言える。
 他には……いや、もういいや、なんかこれ以上はもう胸が痛いです。

 と、まあ、こんな雑な説明をしたのだけれど。俺にとっては、自分がNPCだったということは、「らしい」であって、俺はそれに対して明確なものは得ていない。
 なぜなら記憶がないから。
 自分の本来の名前のことも。家族のことも。友人のことも。そして、性別も、自身の容姿さえも覚えていない。
 例えるとしたら、俺はフォーマットされた空っぽなデータだった。
 どうやら、神様は、俺を転生させたのと同時に、余分な記憶を消去したらしい。
 あ、因みにその神様は、ハイスクールD×Dの世界の神とは別物。
 いや、もともと、ハイスクールD×Dの世界の神話体系自体が、まがい物だとか言っていた気がする。或いは弱体化などとも。そもそも、その神様とは別の神が創造したもので、その神本人さえも曖昧な存在だという。
 ……っと、話が逸れたけど、俺は記憶がない。それに、俺を転生させた神様さえも教えてはくれない。教えてほしいけど、頑なに断られる。

 なぜに俺の記憶を教えてくれない、返してくれないのは、ある事情があってこそのものなのだろう。
 もしかしたら、俺の記憶の中に神さえも恐れられるものが内包されたりして……なんて思ってみたりするが、今となっては関係ないことだ。
 ああ、一つ忘れていたが、俺はある知識を与えられた。
 それはとあるラノベ小説の知識だ。その小説の名前は、「ハイスクールD×D」といって、まあ、安直言えば、ハーレムものであった。
 ……うん、それだけ。てかそれしか知らん。だって、俺は三巻辺りから、読むのが耐えきれなくて殴り捨てたから。
 その理由としてはまず、主人公補正があからさまというか、気に入らん。そして気持ち悪かった。だっておかしいよ。なんで、主人公の相手のほとんどは噛ませなの? 神といってもあれはただ神の名を被った噛ませだよ!、しかもいつの間にか惚れているヒロインもいるし。あと、やっぱ、なんでもエロで解決は虫酸が走りました、はい。まあ、流石に殺すほど嫌いというわけではない。むしろどうでもいい。どうぞ、主人公補正を十二分発揮してはイカサマハーレム作ってくださいというまでである。

 だが、そんな気持ちは俺が転生した理由とは何ら関係ない。ただ、俺は神様の悪戯に付き合わされただけであって、俺の意思は尊重されない。
 でも俺は、正直な話嬉しかった。だって命を与えられたから。NPCのような
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ