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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第129話 橋の上の戦争
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〜ルグルー回廊〜


 奥へと進むにつれ、外から差し込む光も薄れ、周囲には暗闇が覆い始める。全く見えない、と言う訳ではないが、敵の接近は恐らく直前まで視認する事が出来ないだろう。従来のRPGゲームで言う『背後を取られた』『奇襲にあった』等に状態になりやすい状況だ。
 だから、慎重に行くべきなのだが、……気になる事もある。

「……それで、いつまで怒ってる?」

 ドラゴは、先ほどから、不機嫌にしているパートナー(リタ)にそう訊いていたのだ。気になる事、と言うのは 勿論この事、リタが怒っている理由についてである。理由がよく判らなかったから。

「う、う、うっさいわね!! あんな事言う奴が悪い!」
「……ん。さっきのはリタに言った訳じゃないんだが、ん……説明が難しいな」

 ドラゴは、入り口からずっと、顔が引きつっているリタを見ながら呟く。怒ってる理由は、明白だった。ドラゴが、リタに向かって(厳密には違うが。)『怖いか』と言う単語を発したからだ。


 それは、記憶の底。それは、深淵の源泉。

 だが、その源泉にはまだ淀みがあり、深部まで読み取る事は叶わなかったが、確かに垣間見る事は出来た。


――……自分の傍には、ある人がいた。


 推測だが、間違いなく自分は、あの世界(・・・・)に言っていたんだろう。
 だからこそ、あの機械(・・・・)が家に存在し、綺堂は隼人に対し、 『このゲームをしたい』と言った時、あれほどまでに動揺したのだろう。

 アミュスフィアの安全性に関しては周知済みの事。だが、……これまでに、無かった程に綺堂は動揺していた。
 その推測が間違っていない事が判るのだが、判らないのはたった1つだけだ。それは何故、自分の記憶が欠損しているのか。



――……その世界の中で、自分に大切な人がいた。



 記憶が欠落していても、その事を理解してきたのだ。

大切な人、それは隼人自身にとっては、綺堂……、爺や以外に考えられない事だった。
 
 何故なら、それは、これまでも、そして、これからもずっと、そう思って来た事だったからだ。あの1件があってから、ずっと、隼人は想い続けていたんだから。


「ちょっと、聞いてんのっ!!」
「………あ、ああ。悪い」
「悪いと思ってるなら、二度と言わないで。……次言ったら燃やすからね!」
「ああ、判った。善処する」

 ドラゴがそう言うと、リタは詠唱を始めた。
 いくつもの詠唱文が組み合わさり……、そしてドラゴとリタを包み込む。

「……成る程、見えてきたな」
「これは、灯りの魔法。スプリガンなんかが得意とする魔法。こう言うエリアには必須よね……」

 リタは、軽くため息を吐きながらそう言う。
 こ
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