暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第129話 橋の上の戦争
[7/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
見て唖然としていた。相手は巨大な悪魔。見た事ないモンスター、恐らくはBOSSだろうけど、あの巨体だ。攻撃力は高いだろうが、速度は落ちる、筋力値が高く敏捷値は低く設定されていると思ったのだが。

 戦場からここまでは、遠距離(ロングレンジ)だと言うのに、目で追うことが難しいのだ。

 リタは、こんな経験初めてだった。

「………と、とにかくっ!」

 リタは、回復くらいの準備はしてあげたほうが良いと判断し、ドラゴのHPバーに集中した。今は、コレといった直撃はしてないから、減少はしてないが……、これからどうなるか判らない。確か、ドラゴは1人でやらせてくれ、と言っていたが、死ぬよりはマシだろう、と考えた。

「……でも、あんな啖呵切ったんだから、負けるんじゃないわよ」

 リタは、戦い続けるドラゴを見ながら、そうつぶやいていた。








 それは鉱山都市入り口側での事。


「あ、あれは一体何ッ? 判る……っ?」
「ダメです、遠目過ぎます。それに相手の動きが早すぎて そのデータを見る事ができません。……こんなの初めてですっ」

 2人?の戦闘を見ているのはリタだけじゃなかった。橋の鉱山都市側に戦いを固唾を飲んで見つめている2人がいた。

 当初は、圧倒的な物量、そして戦略で殺られかけた。だが、あの魔法を使って、そこを切り抜けたのだ。これで安心だ、と思った矢先……、招かれざる客が、戦士が、突然現れたのだ。

 その戦士は、相当な使い手だ。殆ど五角の戦いをしているから。


――……14人を圧倒し、蹴散らした悪魔と五角。


 あの巨体の有利性が活きるのは、後数秒だろう。魔法が切れたら、リーチが通常にまで戻ってしまう。戦闘力が半減……とまではいかないが、均衡が崩れてしまうのは判る。

 今、自分の魔力ゲージ、マナは先ほどの戦いで全て使い果たしている。そして、手持ちのマナ・ポーションももう切らしているのだ。

『オレが生きている間は、パーティメンバーを殺させやしない。それだけは絶対嫌だ』

 あの言葉が脳裏に過る。通常……今まで見てきたプレイヤーとは違う。どんな苦難があっても、最後の最後まで抗い続けると言う意志が篭った瞳だった。

(……それは、あたしも言っていいんだよね。……あたしも、絶対に死なせたくないよ!君の目を見ちゃったんだからっ!!)

 あの言葉を訊いたからこそ、決意の炎を漲らせた。

「あたし、行ってくる!」
「えっ!?」
「……パーティメンバーを死なせたくないって想い、あたしにも判るから!! 今、相手は1人……、2対1に持ち込めば、勝機有る筈だよ!」

 そう、力強く言いながら。そして。

「正直、あたしは、あの戦ってる2人には及ばない
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ